研究課題/領域番号 |
12430020
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
岩田 健治 九州大学, 大学院・経済学研究院, 助教授 (50261483)
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研究分担者 |
藤田 誠一 神戸大学, 大学院・経済学研究科, 教授 (40135778)
田中 素香 東北大学, 大学院・経済学研究科, 教授 (20094708)
エルアグラ アリ 福岡大学, 商学部, 教授 (90202754)
クラフチック マリウシュ 福岡大学, 経済学部, 助教授 (70299535)
高浜 光信 明治大学, 商学部, 専任講師 (70287879)
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キーワード | ユーロ / EU(欧州連合) / 国際通貨 / 金融システム / 金融政策 / 税制 / 世界経済 / ドル |
研究概要 |
第1年度は研究計画通り、(1)理論的概念整理と個別分野でのアプローチ手法の確立、(2)最新の統計・資料収集と現地聞き取り調査を、各メンバーが個別に実施した。 現地聞き取り調査としては、田中・岩田・クラフチックが2001年1月に欧州を、エルアグラが2000年11月に欧州、2001年1月に米国、同年2月に英国を、また川波・岩田が同月に米国を、それぞれ訪問し、国際機関、各国の金融・通貨当局、民間金融機関、証券取引所、現地研究者に対する聞取り調査と資料収集をほぼ予定通り完了した。また在欧研究協力者については、田中・岩田が2001年1月にフィンランド中央銀行のメイズを、また同月、田中・岩田・クラフチックがドイツHWWAのシャーラーをそれぞれ訪問し、日本側の中間成果の概要について報告を行い、レビューを受けた。また来年度の日本でのワークショップ開催および成果公表に向けて、日程および内容の打合わせを行った。 2001年1月には、九州大学で研究集会を開催し、初年度の研究成果の中間報告を行った。報告内容は以下の通りである;(岩田)ユーロ導入後の国際通貨概念について、欧州の金融システムへの影響、(田中)ユーロと税制、(エルアグラ)ユーロの対ドル為替相場下落、英国がユーロ導入を決定した場合のユーロ導入基準の充足可能性、(福山)EUと日本の銀行業に関するデータ解析。また藤田は、ユーロの国際通貨化と欧州中央銀行の金融政策・為替相場政策との関連について、高浜はEMUの下で実施される共通金融政策の各国へのコスト・ベネフィットについて共通金融政策のもたらすインフレ抑制効果を中心に、それぞれ研究した。さらに世界的の総合的データベースであるデータストリームとの契約も完了し、九大を通じたアクセスが可能となっている。 以上の研究を通じて、2001年度に日本で実施される国際ワークショップと成果公表にむけた確実な基礎が築かれたといえる。
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