研究分担者 |
宮岡 洋一 東京大学, 大学院・数理科学研究科, 教授 (50101077)
中山 昇 京都大学, 数理解析研究所, 助教授 (10189079)
向井 茂 京都大学, 数理解析研究所, 教授 (80115641)
小木曾 啓示 東京大学, 大学院・数理科学研究科, 助教授 (40224133)
斎藤 政彦 神戸大学, 理学部, 教授 (80183044)
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研究概要 |
向井は,種数9でクリフォード指数が極大の代数曲線が6次元シンプレクティックグラスマン多様体の線型切断になるという結果を証明した. 宮岡は,射影空間の新たな特徴付けを与え、複素シンプレクテック多様体へ応用した.齋藤政彦は,パンルベ方程式の初期値空間を代数幾何学的に特徴付けた代数曲面とその上の反有理因子の対である岡本・パンルベ対の概念を導入して,その変形論を用いて,逆にパンルベ方程式が得られる事を示した..中山は,高々商特異点しかもたない正規解析空間Sとその上の因子DでS\D⊂Sがトロイド埋め込みになるものに対し,S上定義された印付き楕円ファイバー空間でS\D上スムーズなものの双有理同値類全体を∂-エタールコホモロジーによって記述した. 小木曽は,Klein曲線の特徴付けのK3版として、位数168の単純群の4次拡大が忠実に作用するK3曲面は,Klein-向井のK3曲面に限ることを示した.並河は,複素シンプレクティック多様体に対する双有理トレリ問題の反例を構成した.また,端末特異点を持つカラビーヤウ多様体が変形によってスムージングできるための必要十分条件を与えた。高木は,竹内聖彦の手法を一般化して,指数2のQ-Fano 3-foldの分類表を作成し,幾つかの場合に存在を確認した. 藤野は,楕円曲面についての小平標準因子公式の詳細な一般化を,一般ファイバーがK3曲面もしくはアーベル多様体の時に行った.また,小平次元の不等式に関する飯高予想を特殊な場合に確認した.早川は,重み付き爆発を応用して,3次元フリップを双有理射を用いて3次元フリップの新しい存在証明を与えた.
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