研究課題/領域番号 |
12440006
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
宮岡 洋一 京都大学, 数理解析研究所, 教授 (50101077)
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研究分担者 |
中山 昇 京都大学, 数理解析研究所, 助教授 (10189079)
高木 寛通 京都大学, 数理解析研究所, 助手 (30322150)
森 重文 京都大学, 数理解析研究所, 教授 (00093328)
伊原 康隆 京都大学, 数理解析研究所, 教授 (70011484)
齊藤 恭司 京都大学, 数理解析研究所, 教授 (20012445)
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キーワード | 複素シンプレクティック多様体 / 射影空間 / 複素トーラス / Q-ファノ多様体 |
研究概要 |
研究代表者は、K.ChoおよびN.I.Shepherd-Barronとの共同研究で、非自明な正則写像をもつコンパクト複素シンプレクティック多様体の構造を詳しく調べた。主な結果は以下の通りである。まず第一に、ファイバー構造をもつ複素多様体は、大域切断をもつという条件のもとでは、ちょうど半分の次元をもつ複素射影空間上のラグランジュ複素トーラス族であることが示された。第二に、複素シンプレクティック多様体からの双有理正則写像は、きわめて特殊なタイプに限ることが示された。すなわち、例外集合は、本質的には、より低次元の複素シンプレクティック多様体の上のラグランジュ射影空間族の構造をもつ。これら二つの結果は、共同研究の前半部分である射影空間の新しい特徴付けを用いて得られるものであるが、複素シンプレクティック多様体が、変形を法として、ラグランジュ部分多様体としての複素トーラスと射影空間とから組み立てられ、したがってその大域的構造を決定できる可能性があることを示唆するものとして興味深い。 上記の研究と関連して、研究分担者である中山昇と松下大介は、複素トーラスファイバー空間の局所的退化と大域的構造とを深く研究した。また研究代表者との共著論文において、森重文と高木寛通は3次元Qファノ多様体の有界性を証明した。
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