研究概要 |
1 研究代表者の本年度の研究目的の一つである周期的平均曲率をもつ回転面の研究に関して,これまでに得られた結果を2編の論文にまとめ,どちらも掲載予定となった.そして,さらにその研究を進めた.まず,実施計画にあるフランスのニースにある国立情報学研究所に1週間滞在しセミナーで講演した.その時,私の得たこれらの曲面の構成法とペジエ曲線との関係について有意義な討論がなされた.また7月にはブラジルの微分幾何学国際研究集会のメインゲストの一人として参加し,50分の招待講演を行ったが,この講演のあとで,私の研究が多くの数学者に興味を持たれ,新たな共同研究が始まった.私自身としては,昨年までに得られた周期的平均曲率をもつ回転面の諸結果を高次元化することを目指して研究を行った.このとき,2次元の場合の研究方法は直接拡張できないので,工夫して新しい研究手法を発見した.その応用として,先ずこれまでに知られている場合,つまり平均曲率一定回転超曲面の分類,構成法に関するHsiangの結果の簡単な別証明を得ることができた.現在は,一般次元の周期的平均曲率をもつ回転超曲面の周期性を研究している. 2 平均曲率一定曲面のガウス写像は調和写像であり,この意味で調和写像の研究は本研究に深く関係しているが,研究分担者の西川青季はカルノー空間間の調和写像を研究し.その成果を発表した. 3 長澤壯之はウィルモア汎関数を適当な制約条件下で極小にする曲面を研究し高木泉(東北大)との共同研究で球面からの分岐解の存在とその安定性を解析した. 4 田崎博之は多重Kaehler角度を導入することによって複素空間形におけるPoincareの公式を定式化したが、さらにいくつかの具体的な場合にPoincareの公式をより明らかな形で表現した。
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