研究課題/領域番号 |
12440012
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
幾何学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
剱持 勝衛 東北大学, 大学院・理学研究科, 教授 (60004404)
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研究分担者 |
間下 克哉 東京農工大学, 工学部, 教授 (50157187)
長澤 壯之 埼玉大学, 理学部, 教授 (70202223)
西川 青季 東北大学, 大学院・理学研究科, 教授 (60004488)
田崎 博之 筑波大学, 数学系, 助教授 (30179684)
大仁田 義裕 東京都立大学, 大学院・理学研究科, 教授 (90183764)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2003
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キーワード | 極小曲面 / 平均曲率一定曲面 / 平均曲率ベクトル場 / 複素空間形 / 周期的回転面 / デローネー回転面 / ベジエ曲線 / 調和写像 |
研究概要 |
1.複素空間形内の極少曲面でガウス曲率一定な場合の研究に関して、余次元が2の場合に完全な結果を得て公表した。この研究で、2次元複素空間形内におけるガウス曲率が一定の極小曲面のケーラー角は一定でなければならないことを証明したことが本質的であった。この証明のためには、8組の異なる連立偏微分方程式がどれも自明解のみであることを示す必要があったが、我々はこれらの偏微分方程式系に共通な性質を見出し統一的な証明を与えた。この分類によって、局所的にも2次元複素射影平面には、負の定ガウス曲率をもつ最小曲面が存在しないことが証明される。 2.平均曲率が一定という条件がそのような曲面についての種々な結果にどのような影響を与えているかという問題意識から、平均曲率が周期的関数であるような回転面を研究し、次が解明された。 (1)3次元ユークリッド空間内の一般の回転面に対し、それが周期的となる必要十分条件を平均曲率関数だけの条件でもとめた。その条件は1変数関数である平均曲率関数に関する積分方程式として表される。逆に、その積分方程式を満たす周期的関数を一つ取ると、それを平均曲率に持つような周期的回転面を構成できる。 (2)その積分方程式を幾何学的考察によって、完全に解くことができた。その応用として、ある種のベジエ曲線族から周期的回転面を構成できる。 (3)3次元ユークリッド空間内の平均曲率一定の曲面に関して、これまでに得られた成果を系統的にまとめ出版した。このような内容の書物としては世界初の出版である。同書は幸いにも多くの人々の関心を引き、平成15年にはアメリカ数学会より英訳出版された。
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