研究課題/領域番号 |
12440018
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
難波 誠 大阪大学, 大学院・理学研究科, 教授 (60004462)
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研究分担者 |
和田 昌昭 奈良女子大学, 理学部, 教授 (80192821)
作間 誠 大阪大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (30178602)
今野 一宏 大阪大学, 大学院・理学研究科, 教授 (10186869)
小森 洋平 大阪市立大学, 理学研究科, 助手 (70264794)
山下 靖 奈良女子大学, 理学部, 講師 (70239987)
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キーワード | 双曲空間 / 穴あきトーラス / 擬フックス空間 / McShaneの等式 / 基本群 / 有限ガロア被覆 / Zariski対 |
研究概要 |
(1)曲面束にたいするMcShaneの等式の類似の厳密な証明. Bowditchにより、双曲構造を持つ円周上の穴あきトーラス束のカスプトーラスのモジュラスを穴あきトーラス上の単純閉曲線の複素線長を用いて表示する公式が得られていた。作間誠はCaroline Seriesと共に、この公式を一般の(双曲構造を持つ)円周上の穴あき曲線束に対するものへ拡張できると予想していたが、秋吉宏尚、宮地秀樹との共同研究により、この予想が実際に成立することを証明した。証明の最後のステップで鍵となったものは、「双曲空間内のなめらかな曲線が、ある測地線との距離が点Pにおいて極大であるなら、その点Pにおける曲線の曲率はおおきい」という事実である。 (2)穴あきトーラス擬フックス空間のコンピュータグラフィック描写。和田昌昭と山下靖は(複素2次元の)穴あきトーラス擬フックス空間の実3次元切り口を描くコンピュータソフトを開発した。 (3)難波誠は土橋宏康と共に、複素射影平面内の曲線の補空間、およびその曲線で分岐する有限ガロア被覆の基本群の実際的計算に、ひとつの方法をあたえ、それを用いて新しいZariski対の例をあたえた。
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