研究分担者 |
亀谷 幸生 慶應義塾大学, 理工学部, 講師 (70253581)
森吉 仁志 慶應義塾大学, 理工学部, 助教授 (00239708)
谷 温之 慶應義塾大学, 理工学部, 教授 (90118969)
下村 俊 慶應義塾大学, 理工学部, 教授 (00154328)
石井 一平 慶應義塾大学, 理工学部, 助教授 (90051929)
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研究概要 |
本年度の実績報告は以下の通りである. 1)変形量子化の問題について 本年度は,主に変形量子化の収束性についての考察を行なった.特に,複素2次元空間の上にGelfand等が導入した,セミノルムを用いたFrechet代数について,Moyal積について,Frechet代数を定める関数の増大度によりその収束,発散が示せた.この結果はさらに,Heisenberg Lie代数から構成されるPoisson代数についての変形量子化の収束性についても結果を得ることができた. 2)非可換幾何学の問題について 非可換多様体の指数定理について,森吉は精力的な研究を行なった.それらの結果は,数学メモアールに掲載された.特に,非可換トーラスの指数定理については,今まで知られなかった新しい不変量の提出を得た. 3)積分可能系の問題について 下村は,Panleve方程式の解析を行ない,値分布論についての最良の結果を得ることに成功した. 4)ゲージ理論について 亀谷は、古田氏とともにSeiberg-Witten不変量の具体的な計算を行ない,指数が-32をもつSpin多様体の不変量の計算に成功した. 5)流体理論について 谷は、圧縮粘性流体の表面波や非圧縮粘性流体のStefan間題等の研究を行ない,それらの存在や一意性についての結果を得た. 今年度は,多くの研究者の招聰や国際会議,研究集会への参加を通して,次年度の研究方針を作ることができた.
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