研究分担者 |
栄 伸一郎 横浜市立大学, 総合理学研究科, 助教授 (30201362)
佐藤 得志 東北大学, 大学院・理学研究科, 助手 (00261545)
高木 泉 東北大学, 大学院・理学研究科, 教授 (40154744)
桑村 雅隆 和歌山大学, システム工学部, 講師 (30270333)
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研究概要 |
1.ギーラーとマインハルトによって提唱された活性因子・抑制因子型の反応拡散系について,定常解の安定性を調べた.二つの同心球面に囲まれた領域において,抑制因子の拡散係数が無限大になった極限系の定常解のうち,境界上の一点でのみ極大となるものはいずれも適当な条件のもとで安定であることを証明した.また,そのような安定定常解が安定性を失うとき,周期解が出現することも確かめた. 2.時間的に周期的な外力項を含む反応拡散方程式では系の周期よりも長い周期の解(これを劣調和解という)の存在について調べ,空間依存の反応項を仮定すると,どんな領域であっても与えられた周期を持つ劣調和解が存在し得ることを示した. 3.ある種の非線形拡散方程式において,定常解が層を成す場合について調べ,各定常解はある重み付き空間において大域的に安定であることを示した.その応用として,非有界な時間大域解の存在を示した. 4.shadow systemと呼ばれる非局所項を含む方程式に対し,高次元領域における定常解の安定性について調べた.その結果,対応する単独の方程式に対する2番目の固有値の符号が安定性と深く関わっていることを明らかにした. 5.さまざまなモデル方程式に見られるパルス状局在解の中には非常に複雑な挙動を示すものもあり,そのメカニズムは大変興味深い,そうしたより複雑な運動の解析に向けて,いくつかの退化のタイプが重複した形の特異点を考え,その近傍においてパルスがどのように振る舞うかを考察した.
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