研究課題/領域番号 |
12440037
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
畑 政義 京都大学, 総合人間学部, 助教授 (40156336)
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研究分担者 |
浅野 潔 京都大学, 大学院・人間・環境学研究科, 教授 (90026774)
河野 敬雄 京都大学, 総合人間学部, 教授 (90028134)
斎藤 裕 京都大学, 大学院・人間・環境学研究科, 教授 (20025464)
日置 尋久 京都大学, 総合人間学部, 助手 (70293842)
櫻川 貴司 京都大学, 総合人間学部, 助教授 (60196136)
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キーワード | 超越数 / 無理数度 / Pade近似 / モノドロミー理論 / 超幾何関数 / G関数 / 多項式 / 近似 / 9-関数 |
研究概要 |
一般超幾何関数などの特殊関数値に対する算術的性質の研究に関して、ほとんどすべてのパラメータにおける超幾何関数の対数微分に対するPade近似を、Lille大学のMarc Huttner教授との共同研究によって得ることができた.この結果をさらに進展させるべく、一般超幾何関数への拡張、および算術的な応用を目下研究中である.その証明に用いた方法は、モノドロミー理論を用いない初等的方法であり、それだけに一般化がしやすいと考えられるが、一方でモノドロミー理論の専門家のHuttner教授は、Hremiteの古いアイデアに基づき、興味あるアーベル積分系に対するPade近似を最近得ており、これも有力な方法であることが実証された.本研究代表者は最近、「比較的大きな共通因数をすでに持つ場合のPade近似はなかなか改良するのが難しい」という壁を打破する可能性のある、ある非常におもしろい着想を得た.特にWaringの問題と関連しで、(3/2)"の小数部の研究に対する応用が期待できるし、それは代表者の最近の結果である「複素2次元サドル法」の典型的な応用にもなると考えられる.またEulerの定数に対しては、新しい有理数の級数表示を与えることができた.これから算術的性質が導けるかどうか、さらなる考察が必要である. 各分担者は、連絡を密に取り合いながら、それぞれの役割分担に応じて本計画に従事している.特に永田は最近、本田-Katzの定理との類推から、G関数の大域的な多項式近似がある意味においてG関数の本質性を表しているのではないかという、非常に興味ある着想のもとに研究を始めている.
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