研究分担者 |
森岡 達史 大阪教育大学, 教育学部, 助教授 (80239631)
多羅間 茂雄 大阪市立大学, 工学部, 教授 (90115882)
上木 直昌 京都大学, 大学院・人間・環境学研究科, 助教授 (80211069)
安藤 広 茨城大学, 理学部, 助手 (60292471)
高崎 金久 京都大学, 総合人間学部, 助教授 (40171433)
|
研究概要 |
本研究は、退化する楕円型作用素の超局所的正値性が、解の構造へ、どのように反映するかを擬微分作用素論、フーリエ積分作用素論、調和解析、確率解析を用いて研究することを目的としている。代表者は、外国人共同研究者であるXu教授と対数型非線形項をもつ無限次退化2階楕円型方程式に対して、その弱解の性質を調べた.前年度までに得られていた解の有界性の事実から,解の連続性,更には,無限回微分可能性の証明へと目標とした結果を導くことに成功した.今後の課題としては非退化,あるいは有限次退化の楕円型方程式で,知られている解のヘルダー連続性などの結果が,無限次退化の場合どのような形で成立するかを検証することが課題である.この研究には,Wick calculus, FBI変換などの超局所解析の根幹となる理論の検討が必要であり,この方面の大家であるフランス・エコール・ポリテクニックのSjostrand教授に,我々の研究成果についてレビュウをお願いし,今後の研究へ貴重な助言を得ることができた.分担者、高崎は退化方程式の特異解に関連してソリトン方程式の特殊解の代数幾何的構造を研究した.分担者、森岡は超局所的正値性と関連して偏微分方程式論に現れるMirror対称性及びMirror対称性のWKB解析への応用について研究した。分担者、多羅間は,偏微分作用素の超局所解析の見地から板の振動の方程式に対する解の強一意性と、交通ネットワークの連続体モデルに現れる初期値問題の弱解の構成を研究した.分担者,上木は、無限次退化の超局所解析に関連したrandom磁場があるSchrodinger作用素のスペクトルを研究し,特に,Pauli Hamiltonianの場合に状態密度関数が従来と著しく違う構造をもつことを見いだした.
|