研究課題/領域番号 |
12440043
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
岩崎 克則 九州大学, 大学院・数理学研究院, 教授 (00176538)
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研究分担者 |
高野 恭一 神戸大学, 理学部, 教授 (10011678)
神本 丈 九州大学, 大学院・数理学研究院, 助教授 (90301374)
吉田 正章 九州大学, 大学院・数理学研究院, 教授 (30030787)
上村 豊 東京水産大学, 水産学部, 助教授 (50134854)
木村 弘信 熊本大学, 大学院・自然科学研究科, 教授 (40161575)
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キーワード | 多面体調和関数 / 鏡映群 / 超幾何関数 / エアリー関数 / 捩れコホモロジー群 / パンルヴェ方程式 / ウイナー・ホップ方程式 / 逆分岐問題 |
研究概要 |
1.捩れコホモロジー群と超幾何関数の研究:岩崎克則(研究代表者)は捩れde Rhamコホモロジー群の双対性をWitten Laplacianに対する擬微分作用素解析を展開することにより確立した.その結果を論文にまとめると共に,京都大学数理解析研究所における研究集会「微分方程式の超局所解析・漸近解析」その他で発表した.また多変数Airy関数の捩れ交叉行列をskew-Schur多項式を用いて表わす公式を執筆公表した.吉田正章(分担者)は捩れコホモロジー群の交叉理論に関する概説論文を執筆公表した. 2.多面体調和関数の研究:岩崎克則は「多面体調和関数のなす関数空間は有限次元である」という基本定理を中心とした,自己の結果の総合報告を執筆公表した.また慶應大学理工学部における研究集会「特殊関数をめぐって」で「多面体調和関数の数理」と題する講演を行った. 3.Wiener-Hopf方程式と逆分岐問題の研究:岩崎克則と上村豊(分担者)は従来から行っているWiener-Hopf型積分方程式の研究を数理生態学における逆分岐問題へ応用した.そして人口の反応拡散モデルにおいて,分岐曲線の観測から非線型項を同定する逆問題の可解性を証明した.この結果をまとめた論文は数理生物学の専門誌に受理された.また京都大学数理解析研究所における研究会「関数方程式論の定性的理論とその現象解析への応用」その他で発表した. 4.パンルヴェ方程式の研究:渡辺文彦(分担者)はPainleve方程式のq差分版の研究のために線型q差分方程式に対するRiemann-Hilbert問題の可解性を示した.岩崎克則はPainleve第6方程式の研究に複素3次曲面の理論が有用であるとの着想を得,吉田正章,高野恭一(分担者)との議論を開始した.
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