研究分担者 |
高野 恭一 神戸大学, 理学部, 教授 (10011678)
神本 丈 九州大学, 大学院・数理学研究院, 助教授 (90301374)
吉田 正章 九州大学, 大学院・数理学研究院, 教授 (30030787)
木村 弘信 熊本大学, 大学院・自然科学研究科, 教授 (40161575)
上村 豊 東京水産大学, 水産学部, 教授 (50134854)
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研究概要 |
1.Painleve方程式の研究:岩崎克則(代表者)はPainleve II方程式の有理解に付随する母関数がAiry関数の漸近展開を用いて明示的に書き下せることを発見した(梶原健司と共同).また,Painleve VI方程式の非線型モノドロミーがモジュラー群の複素3次曲面への作用として具体的に表示できることを発見した.2002年2月に九州大学でPainleve方程式に関する小研究会を開催し,津田照久(東大数理)を招聘した.高野恭一(分担者)はPainleve系の初期値空間の合流に関する論文を出版公表した. 2.捩れコホモロジー群と超幾何関数の研究:岩崎克則(代表者)は2001年1月に京都大学数理解析研究所における短期共同研究「微分方程式論における積分公式とtwisted cohomology」を主催した.その際に出席者の一部の旅費を本科研費から支出した.吉由正章(分担者)は振れコホモロジー群の交叉理論に関する一連の論文の第4部を三町勝久,落合啓之と共に執筆した.また,3次曲面のモジュライ空間の双曲構造に関する論文をTopology誌上で出版公表した. 3.多面体調和関数の研究:岩崎克則(代表者)は大阪大学談話会において「多面体・不変式・調和関数」という題目で講演を行った.また,専門書「多面体の調和関数」の執筆を継続している.更に,松本圭司(北大)験馬厚文との論文を完成させた. 4.Wiener-Hopf方程式と逆分岐問題の研究:岩崎克則(代表者)と上村豊(分担者)はWiener-Hopf型積分方程式の研究成果を数理生態学における逆分岐問題へ応用し,生態の反応拡散動態モデルに対する逆問題の可解性を示した.この結果をまとめた論文がJ.Math.Biol.誌上で出版公表された.また,上村は岩崎との共同研究の成果を含む専門書「積分方程式-逆問題の視点から-」を共立出版から出版した.
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