研究課題/領域番号 |
12440044
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研究機関 | 東京都立大学 |
研究代表者 |
石井 仁司 東京都立大学, 理学研究科, 教授 (70102887)
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研究分担者 |
儀我 美一 北海道大学, 大学院・理学研究科, 教授 (70144110)
酒井 良 東京都立大学, 理学研究科, 教授 (70016129)
望月 清 東京都立大学, 理学研究科, 教授 (80026773)
石井 克幸 神戸商船大学, 商船学部, 助教授 (40232227)
小池 茂昭 埼玉大学, 理学部, 助教授 (90205295)
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キーワード | 粘性解 / 最適制御 / 曲率流 / ハミルトン・ヤコビ方程式 / 確率制御 / 退化楕円型方程式 / 半連続粘性解 / ガウス曲率流 |
研究概要 |
全国規模の研究集会を二度開催し、研究成果の公表と関連分野研究者との討議を行った。代表者を中心とした分担者間の研究打ち合わせを行なった。さらに、各地で開催された関連した研究集会に参加し、それまでに得られた研究成果の公表と研究打ち合わせを行った。研究代表者はフィリピンのマニラのフィリピン大学で開催されたアジア数学会議に参加し、研究成果の公表を行った。S.Osher教授、K.-S.Chou教授、A.Novick-Cohen助教授P.Cannarsa教授、T.Toro助教授を招聘し、本研究課題についてレビューを受けると共に最新研究情報の供与を受けた。このような活動を通して、研究を進め次のような研究成果をあげた。1.海岸での石の磨耗の数学的モデルとしてGauss曲率流の一般化を考え、曲面が関数のグラフとして与えられる場合について解の存在と一意性を確立した。現在、コンパクトな曲面の場合へのこの結果の拡張と確率近似について研究を進めている。2.確率制御における状態拘束問題を研究し、その値関数のリプシッツ連続性、ヘルダー連続性、値関数が対応するHamilton-Jacobi-Bellman方程式の粘性解であること、この方程式の状態拘束問題の粘性解が一意に存在することを確立した。3.「追跡・逃避」微分ゲームの状態拘束問題を定式化し、Hamilton-Jacobi方程式の適当な境界問題の粘性解としての値関数の特徴づけを行った。また、ここで得られた比較原理は半離散近似値関数の収束性を示すためにも使われた。4.最短到達時刻問題において、Dirichlet型の境界条件と状態拘束型の境界条件の同値性及び解の表現公式を示した。これを示すことで、半連続な値関数の一意的な特徴づけ、及び解の表現公式を示した。このため「逆向き」動的計画原理を利用した。5.適正粘性解の概念を単独保存則を含む1階偏微分方程式のクラスに対して導入し、その比較定理、存在定理、安定性を確立した。
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