研究分担者 |
細谷 暁夫 東京工業大学, 理工学研究科, 教授 (80028258)
小玉 英雄 京都大学, 基礎物理学研究所, 教授 (40161947)
中村 卓史 京都大学, 理学研究科, 教授 (80155837)
前田 恵一 早稲田大学, 理工学部, 教授 (70199610)
冨松 彰 名古屋大学, 理学研究科, 教授 (10034612)
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研究概要 |
時間的に、宇宙初期から現在まで、また、空間的に、星以下の小さいスケールから、宇宙の地平線を越えた大きいスケールまで及ぶ一般相対論的な宇宙現象を総合的に研究し解明するのが、本研究課題の特色で、本研究は2000年度から2003年度まで4年間にわたって行われた.その間、世界的な研究の発展の中で、数多くの研究成果がもたらされた.本研究の対象は、次の3項目について行われた:(I)宇宙初期のビッグバン周辺の時空構造,(II)比較的小さいスケールの対象:重力波、高密度星とブラックホール,(III)比較的大きいスケールの対象:宇宙の非一様性、大規模構造と重力レンズ現象.注目すべき結果としては、(I)では、素粒子の統一的理解にともなって導入された多次元世界(ブレーンワールド)とそれに埋められた4次元時空の研究が盛んに行われ、(II)では、重力波検出の準備が進展し、ガンマ線バーストの発生機構との関連において、quark starやhypernovaの観測と理論的モデルが注目されて研究され,また(III)では、WMAP等の種々の宇宙論的観測にもとづいて、宇宙論原理(宇宙の一様等方性)に従う限り、宇宙モデルのパラメターは決定され,宇宙定数またはダークエネルギーの存在が明確になったことがあげられる.これらの研究の多くは,国内では,大阪大学,早稲田大学,東京大学、大阪市立大学で開催されたWorkshop on General Relativity and Gravitation、および京都大学で開催された研究集会Frontiers of Cosmology and Gravitationにおいて発表された.これらの(本研究課題にもとずく)研究集会においては、海外からの参加者を受け入れ国際交流と若手の育成に役立ったようである。また、いろいろな国際会議にも積極的に参加し発表された.
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