研究分担者 |
野村 正 京都大学, 大学院・理学研究科, 助手 (10283582)
小松原 健 高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 助手 (30242168)
小林 正明 高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 教授 (40013388)
玉川 洋一 福井大学, 工学部, 助手 (40236732)
能町 正治 大阪大学, 大学院・理学研究科, 教授 (90208299)
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研究概要 |
大強度ビームでの稀崩壊実験のために関連する開発研究と,研究のまとめを行った。 1,大強度ビーム中で粒子識別を行うために下記の開発研究を行った。 (1)PWOに希土類をドーピングすることにより耐放射線性能を有するチェレンコフ検出器となることを見つけ,その研究成果を論文として出版した。 (2)PWOをアニーリングすることにより速い成分のシンチレーション光を増やせることを見つけ,この研究成果を,スペインで開催されたSCINTI03にて発表した。 (3)これまでの結晶シンチレータの開発に関する現状を検討し将来の方向を探るために,中国,オランダ,イタリア,ロシアの専門家を招聘して検討を行った。 2,将来のK+静止崩壊実験(稀崩壊モードK^+→π^+ννの測定)をJ-PARCで行うために,これまでのBNLでのE787/E949実験の経験を基に実験法を検討し,Letter of Intentにまとめた。 3,BNLでのE9494実験用に開発した高速トリガー回路の性能評価を行った。 (1)実際の実験で高速論理判定回路により収集された物理データから,バックグラウンドや崩壊モード毎のトリガーアクセプタンスと,判定回路によるリジェクションを算出した。この解析はK^+→π^+ννやπ^+γγ崩壊物理解析の一環として行い,トリガー回路に関する所期の開発目標を達成していることを確認した。 (2)トリガー回路の開発成果をKEKで開催された結晶シンチレータ測定器の国際会議で発表した。 4,K^+→π^+νν静止崩壊実験用に開発したシリコンストリップ検出器のノイズについて詳細な性能評価の実験を行った結果,所期の目標を達成していることを確認した。
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