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2001 年度 実績報告書

植物の形態形成に於ける細胞壁構築遺伝子群(XRP)の役割の解明

研究課題

研究課題/領域番号 12440221
研究機関東北大学

研究代表者

西谷 和彦  東北大学, 大学院・生命科学研究科, 教授 (60164555)

研究分担者 神阪 盛一郎  富山大学, 理学部, 教授 (60047214)
横山 隆亮  東北大学, 大学院・生命科学研究科, 助手 (90302083)
キーワード細胞壁 / 遺伝子ファミリー / XHT遺伝子ファミリー / シロイヌナズナ / RT-PCR / 植物形態 / キシログルカン
研究概要

Arabidopsis Genome Initiativeにより解読されたシロイヌナズナゲノムのデータベースを検索し、エンド型キシログルカン転移酸素/加水分解酸素遺伝子ファミリー(XTH遺伝子ファミリー)(旧称XRPファミリー)に属する33種のXTH遺伝子を特定した。各メンバーのmRNAを識別できる特異的なプライマーを設定し、定量RT-PCR法により発現様式を包括的に解析した。その結果、多くのメンバーが固有の発現組織特異性を持ち、植物ホルモンに対して固有の応答性を示すことが明らかとなった。この結果は、XTHの遺伝子が形態形成に於ける役割を分担し、個別の細胞型の形成に関与していることを強く示唆している。XTH遺伝子群の中には、類似した発現組織特異性の遺伝子セットが数グループに存在することが明らかとなった。XTH遺伝子のゲノム構造をharr plot等の方法で総括的に比較した結果、類似の発現特性を示す数グループの遺伝子セット間で、それぞれの翻訳開始点の上流100〜300bpの間にかなり高度に保存されている領域が見出された。根で特異的に発現する遺伝子セットの一つ(XTH17、XTH18、XTH19、XTH20)で保存されているプロモーター領域の機能をプロモーター::GUS形質転換体を用いて解析した結果、約100bp保存領域が根組織特異的発現に必要・十分であることが明らかとなった。この結果は、遺伝子ファミリーの各メンバーのプロモーターの構造と発現特性を網羅的に比較することにより、特定の発現特性に関わるcis領域の大まかな推定が可能であることをしている。以上の結論をXTH以外の細胞壁構築関連遺伝子群に敷衍するために、細胞壁関連の11の遺伝子ファミリー、384種の遺伝子について、遺伝子特異的な合成オリゴDNAチップを用いて発現特性(細胞型)を解析しているところである。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] R.Yokoyama, K.Nishitani: "Endoxyloglucan transferase is localized both in cell plate and secretory pathway destined for the apoplast in tobacco cells"Plant and Cell Physiol. 42. 292-300 (2001)

  • [文献書誌] R.Yokoyama, K.Nishitani: "A comprehensive expression-analysis of all members of a gene family encoding cell wall enzymes allows allows us to predict cis-regulatory regions involved in the cell wall construction in specific organs of Arabidopsis"Plant and Cell Physiol. 42. 1025-1033 (2001)

  • [文献書誌] G.T.Kim et al.: "The ANGUSTIFOLIA gene of Arabidopsis, a plant CtBP gene, regulates leaf-cell expansion, the arrangement of cortical microtubules in leaf cells and expression of a gene involved in cell-wall formation."EMBO J.. (in press). (2002)

  • [文献書誌] 西谷和彦: "XTH遺伝子ファミリーと細胞壁の多様性"「植物オルガネラの分化と多様化」細胞工学別冊「植物細胞工学シリーズ」. (印刷中).

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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