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2000 年度 実績報告書

昆虫細胞内共生細菌ブフネラのポスト・ゲノムプロジェクト

研究課題

研究課題/領域番号 12440238
研究機関東京大学

研究代表者

石川 統  東京大学, 大学院・理学系研究科, 教授 (70012482)

研究分担者 佐々木 哲彦  東京大学, 大学院・理学系研究科, 助手 (60235257)
森岡 瑞枝  東京大学, 大学院・理学系研究科, 助手 (20272461)
キーワードアブラムシ / 細胞内共生 / ブフネラ / 未知遺伝子 / 転写 / 鞭毛装置 / 腸内細菌 / 病原菌
研究概要

アブラムシ細胞内共生細菌ブフネラのゲノム解析によって583個のORFが同定されたが,そのうちこれまで未知であり,ブフネラ特異的と思われる遺伝子はわずか4個であった.そこで,今年度は主としてこれらの遺伝子(yba1〜4)の発現と機能予測に関する実験を行い,以下の結果を得た.
1.RT-PCRによって,yba1〜4は何れも実際に発現されていることが明らかになった.
2.Northern hybridizationの結果から,yba1は上流および下流の数個の遺伝子とともに単一のオペロンとして転写されることがわかった.
3.同じく,yba3および4は単一オペロンとして転写されていることがわかった.
4.5'RACE法によってyba1〜4の転写開始点をそれぞれ確定した.
5.アブラムシの腸内細菌の1つErwinia aphidicolaがyba1のホモログをもつことが示唆され,この腸内細菌とブフネラの単系統性についてさらなる証拠が得られた.
6.yba1は鞭毛関連遺伝子とともに単一オペロンを形成していることからみて,鞭毛装置にブフネラ特異的機能を与えるタンパク質をコードしている可能性が示唆された.
7.最近のゲノム解析によって,yba2と低い相同性をもつ遺伝子がそれぞれ植物および動物病原菌であるXylellaおよびPseudomonasに見いだされた.
8.アブラムシの体内において,ブフネラは菌細胞だけでなく,体液を介して他の組織にも移行していることが示唆された.

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] T.L.WILKINSON: "Injection of aminoacids substitutes for・・・・"Entomol.Experimental.Appl.. 94. 85-91 (2000)

  • [文献書誌] A.NAKABACHI: "Polyamine composition and expression of genes・・・・"Appl.Environ.Microbiol.. 66. 3305-3309 (2000)

  • [文献書誌] S.SHIGENOBU: "Genome sequence of the endocellular bacteria・・・・"Nature. 407. 81-86 (2000)

  • [文献書誌] Y.HONGOH: "Evolutionary studies on uricases of・・・・"J.Mol.Evol.. 51. 265-277 (2000)

  • [文献書誌] A.NAKABACHI: "Expression of host S-adenosylmethionine・・・・"Insect Biochem.Mol.Biol.. (印刷中).

  • [文献書誌] S.SHIGENOBU: "Accumulation of species-specific aminoacid・・・・"J.Mol.Evol.. (印刷中).

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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