研究概要 |
1.2000年10月22日〜11月4日にかけて,代表者および共同研究者2名,海外共同研究者のD.M.Wood,J.O'Hara,T.Papeの全員が福岡に集まり,研究方法,スケジュール等について討議すると共に,嶌とWood,O'Haraがヤドリバエ科について,篠永と倉橋そしてPapeがニクバエ,クロバエ,イエバエ科等について,九州大学の所蔵標本およびそれぞれが持ち寄った材料をもとに実験と検討を行なった. 2.ヤドリバエ科ではとくに嶌がGoniini族を,WoodがPanzeriini族およびBlondeliini族を,そしてO'HaraがPodeliini族を中心的に研究を進め,来年度の中頃までに一定の結論を出して相互に検討することとし,現在研究を進めている.また,それ以外のグループについても随時意見交換を行ない,北米のフォーナと中南米との関係の重要性から,この地域も視野に入れ,Woodを中心に検討を進めることとした. 3.クロバエ,ニクバエ等については,10月29日に場所を東京に移し11月4日まで,東京医科歯科大学および国立感染症研究所が所蔵する材料をもとに検討を行なった.これらのグループは,生態的な放散が大きく,その知見が重要な意味を持つことが明らかとなってきているため,そのような情報の獲得と解剖学的な手法による解明を目指し研究を進めている. 4.2000年8月20〜26日に,ブラジル・イグアスにおいて開催された国際昆虫学会議で,嶌がGoniiniに関する生態について,O'HaraがPodeliiniの系統に関するこれまでの研究成果の一部をそれぞれ発表した. 5.2000年9月に日本昆虫学会大会(名古屋)で嶌が研究成果の一部を発表した.
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