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2000 年度 実績報告書

メガネザルとゼブラフィッシュ:視物質遺伝子を通して見たヒト3色型色覚の起源

研究課題

研究課題/領域番号 12440243
研究機関東京大学

研究代表者

河村 正二  東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 助教授 (40282727)

キーワード霊長類 / 視物質 / オプシン / ゼブラフィッシュ / GFP / 発現制御 / プロモーター / 視細胞
研究概要

霊長類に関しては、新世界ザルのコモンマーモセットとヨザルのゲノムライブラリーから赤・緑型視物質遺伝子を単離し、サザンハイブリダイゼーション及び染色体FISHで遺伝子構成を調べた。その結果、コモンマーモセットは従来提唱されていたX染色体性1座位3対立遺伝子モデルに完全に合致することを実証した。一方ヨザルでは複数の遺伝子座が存在し、それがX染色体だけでなくY染色体にも存在することを明らかにした。ゼブラフィッシュについては、桿体視物質遺伝子についてgreen fluorescent protein(GFP)レポーター遺伝子を用いてプロモーター解析をおこなった。桿体視物質遺伝子については隣接上流DNA領域4.2、2.5、1kbを用いてGEP発現誘導能を調べた。各発現コンストラクトをゼブラフィッシュの受精卵にマイクロインジェクションし、それぞれ50%以上の個体で網膜にGFPの発現を確認した。さらに10-30%の個体では脳、おそらく松果体にGFP発現を観察した。4.2kbの上流域コンストラクトを導入した個体約100匹のうち1匹は次世代に発現コンストラクトを伝達した。このことはF1でのゲノムDNAに対するPCR及びサザンハイブリダイゼーションにより実証した。その個体をfounderとしてF1及びF2を飼育し、GFPの発現が眼球特異的であることをウェスタンブロッティング及びGFP発光観察により確認し、さらに網膜の桿体視細胞特異的であることをGFP発光観察により立証した。さらにGFP発現誘導開始時期は桿体視物質遺伝子発現と同じ受精後48時間であり、開始場所は網膜腹側の同一箇所であることも確認した。これらから桿体視物質遺伝子のプロモーター領域が遺伝子上流4.2kb内にあることを明らかにした。

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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