研究概要 |
1.シリコンSi(100)(2×1)表面の非対称ダイマーの電子状態を低温領域で高分解能内殻光電子分光で測定した。室温から55Kまで,その状態は本質的に非対称ダイマーであることが明確に示された。 2.非対称ダイマーの化学反応性を調べるために,CO, BF_3,ピリジン,CO_2, H_2Oなどの分子をプローブ分子として用いた。ルイス酸分子は非対称ダイマーのうち上部シリコン原子に,ルイス塩基分子は下部シリコン原子と相互作用しやすいことが,見出れた。分子でシリコン表面を化学修飾するさいの,指導原理の1つになると考えられる。 3.極低温IRAS測定で,Pt(997)ステップ表面とCOの相互作用について,詳細に調べた。テラスCOとステップCOの動的双極子モーメントの相対強度比が,正確に見積られた。
|