研究課題/領域番号 |
12450070
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研究機関 | 関西大学 |
研究代表者 |
森 淳暢 関西大学, 工学部, 教授 (80026202)
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研究分担者 |
緒方 正則 関西大学, 工学部, 専任講師 (00098104)
中辻 武 神戸市立工業高等専門学校, 教授 (80155762)
多川 則男 関西大学, 工学部, 教授 (50298840)
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キーワード | トライボロジー / 表面テクスチャー / 表面損傷 / 表面疲労 / なじみ / 焼付き / 境界潤滑 / 混合潤滑 |
研究概要 |
平成12年度の超微細放電加工機導入までの研究においては、ダイヤモンド四角錐により接触表面に微細圧痕を設けた試験円筒を用いて、高面圧転がり・すべり潤滑接触表面の微細ピットによる潤滑特性改善効果と耐疲労強度向上効果の確認を行い、結果を2000IMETA ITC, L'Aquila, Italyで発表、原著論文としてMECCANICAに掲載予定。 本補助金で導入した微細放電加工機の条件だし作業が一段落した本年度は、これによる円筒表面への微細ピット加工法を検討・確立し、放電加工微細ピットで同様の実験を行い、良好な結果を得た。また、検討しえた範囲内では、ヘルツ接触面内に存在するピット数が多いほど、ピット容積も大きいほど高い効果が得られることがわかったが、最適条件を探るまでには至っていない。結果は日本機械学会関西支部定時総会講演会(平成14年3月22日)で発表予定。 微細ピットの混合潤滑から境界潤滑状態での耐焼付き性能の向上については、回転による油膜圧力発生のない円板型端面スラスト軸受を対象に、高面圧すべり接触下の耐焼付き性能向上効果を検討した。軸端面、対向する軸受面には焼付きやすい中炭素鋼の組み合わせを使用し、微細ピットの効果を浮き立たせる結果を得ることができた。結果は日本機械学会関西支部定時総会講演会(平成14年3月22日)で発表予定。 微細グルーブによるすべり面のなじみ性向上、耐焼付き性能向上等の混合潤滑特性に関連した性能向上については、正方形ティルテイングスライダーパツドを対象に、一定面圧下でのスタート・ストップの繰り返し試験および階段状昇圧試験を行った。すべり方向に平行なグルーブは一般に両性能を向上させるが、片当たり等に対するなじみ性はグルーブ部面積を広く、リッジ部面積を狭くして固体接触部接触圧力を上げるとともに、冷却効果を促す設計が効果的で、耐焼付き荷重向上のためには、リッジ部面積を広げて固体接触部接触圧力を下げるとともに、細いグルーブを多数配列し、極端な冷却機能低下を防ぐ設計が効果的であるという結果を得た。結果は日本機械学会年次大会講演会(平成14年9月)で発表予定。
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