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2001 年度 研究成果報告書概要

乱流化した高レイノルズ数の音響流による熱輸送と混合過程の解明

研究課題

研究課題/領域番号 12450072
研究種目

基盤研究(B)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 流体工学
研究機関北海道大学

研究代表者

一条 真古人  北海道大学, 大学院・工学研究科, 助手 (50001988)

研究分担者 矢野 猛  北海道大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (60200557)
研究期間 (年度) 2000 – 2001
キーワード音響流 / 非線形音波 / 共鳴振動 / 高レイノルズ数の流れ / 衝撃波 / 分岐 / 乱流 / Vortex
研究概要

音響流は、長い間、遅い(低レイノルズ数の)流れと考えられてきた。しかし、近年、超強力音波が先端技術で利用されるようになり、強い非線形効果による速い(高レイノルズ数の)音響流とその乱流に対して基礎的な理解を得ることは、工学的に重要な課題となってきている。
決定論的方程式に支配される流体の不規則運動である「乱流」は、決定性と偶然性という矛盾した二側面をもつがゆえに、長い間にわたって流体力学のみならず基礎科学の重要な問題として位置づけられ、その結果多くの優れた成果を生み出してきた。しかしながら、音響流の乱流現象に関しては、ほとんど何も分かっていなかった。
本研究では、乱流化した高レイノルズ数の音響流による熱輸送と物質混合の特性を明らかにすることを目的として、特異摂動法に基づく理論解析と大規模な数値シミュレーションを行ない、以下の結果を得た。
(1)まず第一に、音響流を励起する原因となる大振幅非線形共鳴振動を解析し、初期の過渡振動に変調が存在すること、非線形効果が大きくなると衝撃波が発生し管内の温度が無視できないほど上昇することなどを明らかにした。
(2)特異摂動展開を用いて、共鳴振動が衝撃波をともなう場合の音響流の解を求め、衝撃波が発生しない場合と比較して、流線が曲げられることを示した。
(3)大規模な数値シミュレーションを実行し、高レイノルズ数の音響流において、渦の数が倍化する分岐が生じうることを明らかにした。
(4)さらに多くのパラメータについて数値計算を行ない、2次元の長方形の共鳴管内の音響流の場合には、分岐後の流線分布が対称性を失うこと、および、共鳴管内の全域に循環する流れとなることを示した。
以上の結果の中でも、とくに、(4)の結果は、高レイノルズ数の音響流が管内の熱輸送と物質混合に大きく寄与しうることを実証するものである。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Makoto Ichijo: "Vortical structures related to wall pressure structure fluctuations in a turbulent boundary layer"Turbulence and Shear flow Phenomena(proceedings of Second International Symposium KTH, Stockholm June 2001). Vol.3. 221-226

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] Makoto Ichijo: "Vortical structures related to wall pressure fluctuations in a turbulent boundary layer"Turbulence and Shear flow Phenomena (Proceedings of Second International Symposium KTK Stockholm, June 2001). 3. 221-226 (2001)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より

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公開日: 2003-09-17  

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