研究課題/領域番号 |
12450081
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
庄司 正弘 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (00011130)
|
研究分担者 |
井上 満 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助手 (30010854)
横谷 定雄 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助手 (00010869)
|
キーワード | 沸騰 / 沸騰二相流 / 複雑性 / カオス / 非線形力学 / 気泡 |
研究概要 |
沸騰および沸騰二相流の複雑性を解明することを目的として、当初の予定とおり5種類の実験研究を並行して進めている。その内の人口キャビティ面からの沸騰実験は、事前検討(サイズや個数、キャビティ間隔等の決定)に時間を要したため、当初の計画より進行がやや送れ気味であるが、その他は予定とおり順調に研究が進んでおり、国内学会で発表の予定となっている。まず、単一気泡の発生に関する研究では、気泡運動と周囲流体の流れのかかわりについて研究し、相互の作用を実験的に明らかにした。次に、隣接2気泡の相互干渉に実験では、気体の供給が独立である場合と、共通分岐方式である場合について実験的に研究し、特に後者の場合に、2気泡が生成し始める最低流量(臨界流量)が存在するという新しい事実を発見した。二層流動系の流動様式の同定法については、差圧信号を回帰曲線を用いて評価することにより客観的同定が可能であることを明らかにした。二相流の分岐特性に関する研究では、入り口流動様式によって特有の相分岐特性を示すこと、従来あまり議論されない動的変動特性について実験的に調べた。これらの成果はすでに国内誌に1編、国際誌に2編の論文として投稿しており、他の実験結果については4編の論文として近く講演発表する予定となっている。
|