• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2002 年度 実績報告書

非ホロノミック大型宇宙構造物の位置・姿勢と振動のハイブリッド制御

研究課題

研究課題/領域番号 12450098
研究機関豊田工業大学

研究代表者

成清 辰生  豊田工業大学, 工学部, 教授 (70231496)

研究分担者 原 進  豊田工業大学, 工学部, 助手 (40329850)
TUAN Hoan Duong  豊田工業大学, 工学部, 助教授 (60262854)
キーワード大型宇宙構造物 / 非ホロノミック / 振動制御 / チャプリギンシステム
研究概要

本研究では,オペレータによって操作されるマスタロボットを用いた遠隔操作による宇宙ロボットのベース姿勢の安定化制御について考察した.手先軌道をオペレータによって操作されるマスタロボットの手先軌道に追従させ,かつ内部状態と考えられるスレーブロボットの衛星べース角速度を完全に安定化する制御系を設計した.この制御目的を達成するため,新たに姿勢反力(attitude reaction force)という概念を導入した.この力をオペレータへフィードバックすることによりオペレータが角運動量保存則を力覚として認識することができ,ベース姿勢を変動させるオペレータ力が抑制されることを示した.閉ループ系の安定性は受動性の定理を用いて厳密に証明した.提案する制御系の有効性と操作性の確認のため,オペレータが実際に宇宙ロボットを操作しているような臨場感を有する実時間遠隔操作シミュレータを開発し,実験を行い,良好な制御性能と操作性を得た
さらに,柔軟リンクから成る2リンク平面宇宙ロボットの姿勢制御問題を検討した.このようなシステムはCaplyginシステムと呼ばれる非ホロノミックシステムであることが知られている.本研究では,滑らかで微分可能な時変フィードバック制御による安定化手法を開発し,数値シミュレーションによる制御効果の確認を行った.さらに,空気圧浮上型の平面宇宙ロボットを製作し,提案手法による制御実験を行った.柔軟リンクの振動モードを励起しないよう,詳細なシミュレーションを行い,制御則を設計した.柔軟リンク宇宙ロボットの姿勢安定化を実験により達成した.実験結果は,数値シミュレーションとほぼ同様な応答結果を示し,制御則の有効性を実証できた.

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] K.Fuwa, T.Narikiyo, Y.Funahashi: "Construction of a Control System for Disturbance Rejection Using a Dual Observer"Electrical Engineering in Japan. 138・4. 50-60 (2002)

  • [文献書誌] 不破勝彦, 成清辰生: "周波数変動外乱オブザーバを用いた振動制御系の実現"日本機械学会論文集. 68・674. 78-84 (2002)

  • [文献書誌] N.V.Q.Hung, T.Narikiyo, H.D.Tuan: "Nonlinear Adaptive control of Master-Slave System in Teleoperation"Control Engineering Practice. 11. 1-10 (2003)

  • [文献書誌] 不破勝彦, 成清辰生, 神藤久: "デュアルオブザーバを用いた多入力計での外乱抑制"計測自動制御学会論文集. 39・2. 110-119 (2003)

URL: 

公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi