研究概要 |
本研究では,材料組成を1次・結晶構造を2次として結晶構造の分布を3次構造とし,3次構造の平面的配置や立体的な配置を高次構造と呼ぶ.ナノ高次構造制御とは,ナノ構造を平面・立体で分布制御することで,本研究ではこの構造を用いてこれまでにない,高機能のマイクロスマートマテリアルを創生することを目的とする.この高次構造は複雑であるため,達成しようとする機械的機能・動作特性を実現する構造・原理を機能を定義することにより自動的に求めるシミュレーション手法が必要であり,本研究ではナノ高次構造を求めるため,機能・特性を定義することで,それを実現するナノ高次構造を求めることができる解析システムを開発する,さらに,それを用いて新たなフレキシブルμTAS(Micro-Total-Analysis-System)を創製するものである. 平成13年度は,高次構造を制御した高機能μTASとして次の2つの研究を行った. (1)面内に材料特性を分布させたアクチュエータをPZTを用いて作成し,マイクロアクチュエータの高機能化をについて検討した. (2)マイクロTASデバイスとして,液滴の注入や分離を行うための搬送・分離デバイスを3次元で実現する.2次元構造における液滴搬送メカニズムに関する研究成果をもとに,3次元構造を作成する方法について検討を加え,進行波を用いて流体を搬送できるマイクロポンプと,流体界面の不安定性理論に基づく検討を行い,流体ミキサーを考案したが,設計通り機能しなかった.次年度に再度検討する
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