研究課題/領域番号 |
12450113
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
住吉 文夫 鹿児島大学, 工学部, 教授 (20136526)
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研究分担者 |
川越 明史 鹿児島大学, 工学部, 助手 (40315396)
川畑 秋馬 鹿児島大学, 工学部, 助教授 (00244260)
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キーワード | 高温超伝導導体 / 線材 / 導体 / 損失 / 電流分布 / 電磁特性 / ピンニング / 電力機器 |
研究概要 |
液体窒素冷却の電力用機器実現への期待が高まっているが、酸化物系の高温超伝導多芯線材に生じる大きな損失が実用化の妨げとなっている。これは、線材内の多数の薄いテープ状超伝導フィラメントが一体の厚いテープ状バルクとして電磁気的に振舞うためである。このとき通電電流は線材表面に近いフィラメントに局在して流れている。本研究では、この通電電流分布の局在化現象によって引き起こされる大きな損失発生のメカニズムを解明し、さらに線材の特性改善について理論・実験の両面から検討した。 初年度の平成12年度は特に、酸化物系多芯テープ線材の交流損失に関する研究を行った。電流分布と交流損失との関連性について理論解析を行って、低損失化の方法について考察を行った。一方、交流損失測定法に関して従来の測定法を検討したところ、いづれの方法もその使用条件に多くの制限があり、本研究目的には適さないことが判った。そこで試料周辺のポインチングベクトルを特殊な方法で測るという新しい交流損失測定法を考案し試作を行った。この測定法を用いると、超伝導電力機器実用化にとって必要な様々な条件下での損失値が得られることを実際のテープ線材で実証した。 これらの交流損失に関する研究成果の一部、特に基本的なアイデアに関する論文を発表するなど、1年目から着実に成果が出つつある。なお、平成12年12月に低温工学誌に掲載された「ポインチングベクトル法による高温超伝導テープ線材の交流損失測定」の論文は論文賞に内定した。
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