研究課題/領域番号 |
12450119
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
電子・電気材料工学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
櫛引 淳一 東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (50108578)
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研究分担者 |
松本 泰 東北大学, 電気通信研究所, 助教授 (20312598)
高長 和泉 東北大学, 大学院・工学研究科, 助手 (30323059)
荒川 元孝 東北大学, 大学院・工学研究科, 助手 (00333865)
小田川 裕之 東北大学, 電気通信研究所, 助手 (00250845)
長 康雄 東北大学, 電気通信研究所, 教授 (40179966)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2002
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キーワード | 超音波マイクロスペクトロスコピー / LFB超音波材料解析システム / 標準試料 / 表面加工層 / 漏洩弾性表面波 / 単結晶材料評価 / SAWデバイス用材料 / 走査型非線形誘電率顕微鏡 |
研究概要 |
本研究は、本研究代表者らが発明・開発した超音波マイクロスペクトロスコピー(UMS)技術を超高周波(SHF)帯の弾性表面波(SAW)デバイス用LiNbO_3、LiTaO_3単結晶基板の均一性とその表面加工層・変質層の問題に適用し、その定量的解析・評価技術の確立を目指して行った。 1.LFB-UMCシステムにより測定される漏洩弾性表面波(LSAW)伝搬特性の相対的・絶対的測定精度を向上させた。 2.LiNbO_3とLiTaO_3単結晶のコングルエント組成比付近における音響関連物理定数の化学組成比依存性を決定し、任意の化学組成比の結晶に対するLSAWおよびSAWの伝搬特性の理論値の計算を可能にした。 3.LiNbO_3とLiTaO_3単結晶基板に対して、LSAW速度、キュリー温度、格子定数などの諸特性値間の実験的関係(検量線)を求め、各特性値をLSAW速度により統一的に評価できるようにした。 4.市販の光学用LiTaO_3単結晶インゴット内のLSAW速度による化学組成分布評価を通して、結晶育成条件の改良法を提案し、より均一な結晶育成に成功した。 5.表面加工層モデル試料として、プロトン交換層、分極反転層を有するLiTaO_3基板を取り上げ、作製・評価を行った。LSAW速度による表層厚に対する分解能はナノメーターオーダーであることを明らかにした。 6.走査型非線形誘電率顕微鏡システムの分解能を向上させた。 7.LSAW速度測定により予め化学組成比分布を把握したLiTaO_3ウェハ基板に対し、0.5、1.2GHz帯のSAWフィルタを作製し、その中心周波数およびSAW速度を測定した。その結果、特に高周波において、LSAW速度(化学組成比)分布に起因する変化以上の中心周波数のばらつきや、SAW速度の計算値からのずれが大きくなる傾向を捉えた。これは表面加工層に起因する問題を捉えたものと考える。
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