研究課題/領域番号 |
12450131
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
電子・電気材料工学
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研究機関 | 姫路工業大学 |
研究代表者 |
清水 勝 姫路工業大学, 工学部, 助教授 (30154305)
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研究分担者 |
藤沢 浩訓 姫路工業大学, 工学部, 助手 (30285340)
丹生 博彦 姫路工業大学, 工学部, 教授 (40047618)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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キーワード | MOCVD法 / Pb(Zr, Ti)O_3薄膜 / グレインサイズ / グレインバウンダリ / 強誘電性 / 圧電応答 / 分極反転機構 / PZT極薄膜 |
研究概要 |
本研究で得られた成果を以下にまとめる。 1.MOCVD法により得られた多結晶Pb(Zr, Ti)O_3(PZT)薄膜(SrRuO_3/SiO_2/Si基板上)は膜厚の増加(51-438nm)とともにグレインサイズの増加(140-250nm)が観察され、リーク電流密度の減少が観察された。エピタキシャル薄膜(SrRuO_3/SrTiO_3基板上)においても、膜厚の増加につれリーク電流の減少が見られが、同じ膜厚では多結晶膜の方がエピ膜よりリーク電流密度は大きく、残留分極や誘電率の膜厚依存性も顕著であり、グレインサイズの膜厚依存性やグレインバウンダリが影響を及ぼしている事が分かった。 2.MOCVD法によるPZT薄膜は、Pt/SiO_2/Si基板上ではVolmer-Weber(V-W)型、SrTiO_3上のSrO面上ではV-W型、TiO_2面上ではStranski-Krastanov(S-K)型、SrRuO_3/SrTiO_3上ではS-K型の成長様式を示すことが分かった。また成長初期過程で観察されるナノサイズのPbTiO_3及びPZT島が強誘電性を示すことを走査型プローブ顕微鏡(SPM)を用いた圧電応答測定より初めて明らかにした。 3.シードを用いた二段階成長法により、PZT膜が395℃という低温で得られ、グレインサイズの増加や結晶性、電気特性の改善などが観察された。 4.SPMを用いた圧電応答測定よりPZT多結晶膜及びエピタキシャル膜の膜厚方向及び面内方向の分極反転領域の広がり速度を求めるなど、分極反転機構を詳しく調べた。 5.MOCVD法によるIr薄膜の成長に成功すると同時に、MOCVD法だけで平面及び三次元立体構造のIr/PZT/Ir/SiO_2/Siキャパシタを400℃で作製することに成功した。 6.SrRuO_3/SrTiO_3上に膜厚20nmの強誘電体PZT極薄膜を作製することができた。
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