| 研究課題/領域番号 |
12450140
|
|---|
| 研究種目 |
基盤研究(B)
|
| 配分区分 | 補助金 |
|---|
| 応募区分 | 一般 |
|---|
| 研究分野 |
電子デバイス・機器工学
|
|---|
| 研究機関 | 東京大学 |
|---|
研究代表者 |
平川 一彦 東京大学, 生産技術研究所, 教授 (10183097)
|
|---|
| 研究分担者 |
荒川 泰彦 東京大学, 生産技術研究所, 教授 (30134638)
榊 裕之 東京大学, 生産技術研究所, 教授 (90013226)
島田 洋蔵 東京大学, 生産技術研究所, 助手 (10292749)
|
|---|
| 研究期間 (年度) |
2000 – 2002
|
| キーワード | テラヘルツ分光 / 非平衡伝導 / 超格子 / ブロッホ振動 / フェムト秒分光 / ヘテロ構造 / 超高速トランジスタ / コヒーレンス |
|---|
| 研究概要 |
近年、電子デバイスの微細化が進み、チャネル長が100nm以下の極短チャネルトランジスタも作製されるようになってきている。このような極微デバイス中においては、電子は電極間をサブピコ秒の時間スケールで、しかも極めて非平衡な状態で伝導していると考えられている。したがって、デバイスの性能限界を明らかにするには、100フェムト秒以下の時間スケールでの電子の非平衡伝導の理解は必要不可欠である。
超高速の電子波束の運動は電磁波の放射を伴うため、この電磁波の放射を実時間領域で観測することにより、電子波束の動きを可視化することができる。本研究では、この原理を用いて、バルク半導体や半導体量子構造中の高速な電子の運動のダイナミクスについて検討を行い、超高速トランジスタの電子材料として重要なGaAs中のキャリアの非定常速度の測定を行い、明瞭な速度オーバーシュートの観測に成功するとともに、モンテカルロ計算との比較により、測定を行う試料の形状効果が重要であることを見出した。これらの知見により、トランジスタの動作限界に関する知見を提示することができた。
さらに、半導体超格子中でブロッホ振動する電子が照射するテラヘルツ電磁波のスペクトルが電子の伝導度スペクトルに等しいことを見出し、約2THz程度までは超格子中にブロッホゲインがあるという強い実験的サポートを示すことに世界で初めて成功した。
|
