研究課題/領域番号 |
12450154
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
情報通信工学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
北山 研一 大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (60314366)
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研究分担者 |
丸田 章博 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助手 (40252613)
戸田 裕之 大阪大学, 大学院・工学研究科, 講師 (00202200)
松本 正行 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (10181786)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2002
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キーワード | Internet Protocol / Packet Switching / Photonic Router / WDM Network / Optical Code Label / Multi-Protocol Label Switching / Buffer Depth / Buffer Scheduling |
研究概要 |
従来の電気的ルータでは、宛先検索のスピードが遅いことがネックとなり、処理能力に限界が見えつつあった。本研究の目的は、宛先検索を光領城で行うことにより、超高速IPルータの実現を図ることにある。 まず、フォトニックバッファを含めたフォトニックルータのアーキテクチャを提案した。本アーキテクチャは光符号ラベルプロセッサ部、光スイッチ部、バッファスケジューリング部、光化バッファ部からなる。光バッファをWDM技術の導入により多波長化し、パケットの棄却率の低減を図ったのが特徴である。また、WDMの導入にともなって、光バッファ入力部には波長変換機能を持たせている。 アドレス照合方法については、新たにアドレスの照合部分のビット数を任意に設定し、部分的な照合を実行するLongest prefix matchを提案した。アドレスを光符号にマッピングした光符号ラベルを用いることによって、アドレスの検索を光相関という光領域の演算によって行うことが可能となる。実験では、ビットレート10Gb/sで、アドレスのレプリカの生成を光増幅で行い、全ラベルに対してラベルエントリーとの光相関を同時・並列的に実行した。その結果、相関関数値が最大となるアドレスをLongest prefix matchのアドレスとして同定できることが確認できた。次に、光ファイバ遅延線を用いた周回制御型フォトニックバッファの原理確認実験を行った。その結果、2波WDMで40Gb/s-100周回でパケットのエラーフリーの読み出しに成功した。 最後に、総合的なパフォーマンスを数値シミュレーションによって明らかにした。その結果、バッファについては最適な波長数は8程度、バッファのユニット長は平均パケット長の30%という値を得、スケジューリングについても「空き空間」の低減方法の効果を明らかにし、所期の目標である超高速フォトニックIPルーチングの実現の可能性を示すことができた。
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