| 研究課題/領域番号 |
12450216
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| 研究機関 | 北海道大学 |
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研究代表者 |
名和 豊春 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (30292056)
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| 研究分担者 |
湯浅 昇 日本大学, 生産工学部, 講師 (00230607)
桂 修 北海道立寒地都市住宅研究所, 材料開発科, 科長
出雲 健司 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助手 (10312381)
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| キーワード | 高強度コンクリート / 高性能AE減水剤 / 温度 / 強度発現 / 耐凍害性 / 内部含水状態 / セラミックセンサ |
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| 研究概要 |
本年度は、ポリオキシエチレンをグラフト鎖とした共重合ポリマーから成るくし形高分子の内、主鎖がメタクリル酸系でセメントの水和反応に対する水和遅延が小さな高性能AE減水剤を試作し、低温でのコンクリートの流動性、強度発現性および耐凍害性について、主に高分子のグラフト鎖長の影響について検討した。その結果次のような知見を得た。
(1)5℃〜30℃の範囲において、試作した高性能AE減水剤を添加したコンクリートでは、低温ほど流動性が改善される傾向を示した。なお、高性能AE減水剤の流動化作用に及ぼす温度の影響は化学構造の影響を強く受け、グラフト鎖が長いほど温度依存性が認められない傾向が確認された。しかし、グラフト鎖が長すぎると経時的な流動性低下が大きくなる傾向が認められた。
(2)強度発現に及ぼす高性能AE減水剤の化学構造の影響は、養生温度5℃での材齢1日以外はあまり認められなかった。なお養生温度5℃での材齢1日での強度発現はグラフト鎖が長いほど良好であった
(3)練り上がり温度10℃のコンクリートの耐凍害性には高性能AE減水剤の化学構造の影響を受け、PEO鎖が長い方が、耐凍害性が良好な傾向を示した。
(4)吸・放水性に優れたセラミックセンサを用いて、セメント硬化体の内部の相対湿度をセラミックセンサの電気抵抗変化から測定できた。
来年度は、今年度見出された流動性保持の観点から、くし形高分子の化学構造の最適化をはかりたい。また、低温で打設された高強度コンクリートの断熱温度上昇量を測定し、実際の構造部材での温度上昇量を推定し,そのときの強度発現性についても内部相対湿度や細孔構造の変化から検討を加え、より高性能なコンクリートの製造が可能な混和剤の分子設計の方向性について提案したい。
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