研究課題/領域番号 |
12450219
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
野口 貴文 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助教授 (80208321)
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研究分担者 |
兼松 学 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助手 (00312976)
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キーワード | 建築 / 外装材 / 多目的最適化 / 遺伝的アルゴリズム / GA / 共存GA / 外装材選定 / 性能設計 |
研究概要 |
1.美観性能の定量化に向けた実験的研究 建築外装材の美観性能に関して、外装材の持つ物性値と性能の関係を明らかにすることを目的とし、分光測色計による物体色の測定、反射率の測定、表面形状の測定などの一連の実験的研究を行い、代表的な建築外装材料の美観にかかわる物性データを得た。特に、同じ材質でも異なる性能を示すと考えられる石材については、ME法による感覚量との比較実験を通して、感覚量(美観性能)と物性値の関係を明らかにすることを試しみ、基礎的知見を得た。 2.多目的最適化に関する検討 建築物の材料選択は、要求条件と複数の制約条件が与えられる多目的最適化問題として捉えられることができ、その最適解空間の導出には解空間を各世代に保持しながら最適解の導出を行う遺伝的アルゴリズムが有効であることが明らかとなった。 本研究では、Goldbergらにより提案された共存型GAに改良を加えた改良多目的共存GA(MOVGA)の開発を行い、多目的最適化ツールとして有効であるかとを確認した。 3.耐久性能に関する研究 文献調査とシミュレーション解析を中心に、建築外装材の劣化プロセスのモデル化に関する研究を行った。 4.環境調和性に関する研究とBEESの解析 環境調和性に関する調査研究を行い、国内外のLCA評価手法の調査研究を行った。特に、海外のLCAに基づく材料選定プログラムであるBEESを中心とした材料選定支援システムの実例に関して調査を行い、同様のLCAに基づく多目的材料選定システムの構築への準備・検討を行っている。 5.性能規定型データベース構築の方法論に関する検討 建築物の外装材として用いられる材料について外装材の性能・品質が建築レベルの性能とどのような関係にあるかを検討するために、国内外における性能設計に関する研究の動向について調査研究を行い、性能規定型データベース構築のための基礎的知見を得た。
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