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2001 年度 実績報告書

平面計画上の構造非整形性を有するRC造建築物のねじれ応答制御に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 12450221
研究機関東京大学

研究代表者

中埜 良昭  東京大学, 生産技術研究所, 助教授 (10212094)

キーワード鉄筋コンクリート構造 / 耐震補強 / ねじれ応答 / 剛性偏心 / 耐力偏心 / 弾塑性地震応答解析 / 振動実験 / 予備解析
研究概要

現行の耐震規定では,日本国内外を問わず,ねじれ振動に対する規定は,部材の弾性剛性に立脚した指標に基づいているのが通例である.一方,強震時における構造物のねじれ応答性状は,弾性時の剛性偏心よりも非線形応答時の等価剛性や耐力偏心に大きく依存すると考えられるが,これらを適切に反映した設計手法は確立されていない.本研究の主目的は,平面上の構造非整形性を有するRC造構造物を対象に,(1)従来の弾性時の剛性偏心に替わり耐力偏心を主要パラメータとしたねじれ応答量を推定するための指標を提案し,(2)その有効性と適用範囲を実験的・解析的に検証すること,(3)無偏心建物に対する有偏心建物の応答増大率を明らかにすること,(4)およびねじれ応答を制御するための設計クライテリアを提案すること,にある.
本年度の研究では,(1)建物の弾塑性応答解析プログラムの開発を行った.既存の解析プログラムでは,とくにRC造壁部材の降伏耐力以降の負剛性を考慮できず,非線形領域の解析が不可能であったが,本研究では建物の降伏耐力以降の応答を評価する必要があるため,これを考慮し得るようにプログラムの改良を行った(具体的には,低下耐力を不釣合力として扱うことにより負剛性の取り扱いを可能とした).
(2)つぎに,本プログラムを用いて動的破壊実験の予備解析を行い,予め設定した実験パラメータが試験体のねじれ応答へ与える影響について解析的に検討するとともに,得られた結果を参考に動的破壊実験の加振波として適切な地震波を選定し,動的破壊実験を円滑に遂行するための準備を行った.

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Kenji FUJII, Yoshiaki NAKANO: "Torsional Response of Single-story R/C Structures with Brittle Members subjected to Strong Ground Motion"Bulletin of Earthquake Resistant Research Center. No.34. 125-135 (2001)

  • [文献書誌] 上田芳郎, 山内成人, 真田靖士, 中埜良昭: "耐震補強要素が偏心配置された鉄筋コンクリート造骨組のねじれ応答性状"生産研究. Vol.53, No.623. 33-36 (2001)

  • [文献書誌] 藤井賢志, 中埜良昭, 眞田靖士: "単層1軸偏心建物の非線形応答評価法に関する研究"生産研究. Vol.53, No.623. 25-28 (2001)

  • [文献書誌] 上田芳郎, 日野泰道, 山内成人, 楠浩一, 中埜良昭: "耐震補強要素が偏心配置された鉄筋コンクリート造骨組のねじれ応答性状(その1 補強構面の基本性能の把握)"日本建築学会大会学術講演梗概集. Vol.C-2. 701-702 (2001)

  • [文献書誌] 上田芳郎, 日野泰道, 山内成人, 楠浩一, 中埜良昭: "耐震補強要素が偏心配置された鉄筋コンクリート造骨組のねじれ応答性状(その2 耐力偏心率の最大回転角への影響)"日本建築学会大会学術講演梗概集. Vol.C-2. 703-704 (2001)

  • [文献書誌] 藤井賢志, 中埜良昭: "単層偏心建物のPushover解析"日本建築学会大会学術講演梗概集. Vol.C-2. 619-620 (2001)

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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