研究課題/領域番号 |
12450310
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
小野木 克明 名古屋大学, 工学研究科, 教授 (80115542)
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研究分担者 |
清水 良明 豊橋技術科学大学, 工学部, 教授 (10109085)
冨田 重幸 宮崎大学, 工学部, 教授 (10111668)
長谷部 伸治 京都大学, 工学研究科, 助教授 (60144333)
柘植 義文 九州大学, 工学研究科, 助教授 (00179988)
西谷 紘一 奈良先端科学技術大学院大学, 情報科学研究科, 教授 (10029572)
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キーワード | バッチプラント / 離散事象システム / サプライチェーン / 分散型生産管理システム / バッチ制御 / シーケンス制御 / ヒューマンモデル / 故障診断 |
研究概要 |
本研究は、バッチプラントの動作を離散事象システムとしてとらえ、これまで個別に検討されてきた計画、制御、運転の問題を、統一した枠組みのなかで共通モデルを使って検討するための方法を開発しようとするものである。平成13年度に得られた主な成果は次のようである。 1.環境変化に対応できるバッチプラントの生産計画問題 (1)営業と生産を含むサプライチェーン全体を考慮したモデルを考案し、各部門が局所的な最適化と情報交換を繰り返しながら全体の意思決定を行うための生産管理システムを開発した。(2)バッチプラントに代表される離散型生産システムの運用管理を検討するための挙動表現モデルの構築法を開発した。 2.非定常制御のためのシーケンス制御系設計問題 (1)シーケンス制御系の設計に必要なプラント情報とプロセス情報、および作成された制御アルゴリズムの記述法を開発した。(2)階層表現されたプラント情報とプロセス情報からシーケンス制御系を設計するための枠組みを提案するとともに、これを実現するための制御系モデルを考案した。 3.バッチプラント運転・保全のための運転管理システム設計問題 (1)異常対応時のオペレータの行動を表すモデルを考案し、これとプラントモデルから異常時の判断と対応を検討するためのヒューマンモデルを開発した。(2)故障測定器の同定法とデータリコンシレーション法を考案することを目的に、故障器の測定値に含まれるバイアスを推定する方法を開発した。 以上の成果をもとに、計画問題と制御問題を連携しながら解決するためのモデル化手法、および制御問題と運転問題の融合についても現在、検討中である。これによって、バッチプラントの計画、制御、運転に係わる問題を統一した枠組みのなかで検討できることが期待できる。
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