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2000 年度 実績報告書

超臨界流体によるポリマーの結晶化

研究課題

研究課題/領域番号 12450312
研究機関広島大学

研究代表者

舛岡 弘勝  広島大学, 工学部, 教授 (50034385)

研究分担者 佐藤 善之  広島大学, 工学部, 助手 (50243598)
滝嶌 繁樹  広島大学, 工学部, 助教授 (10188120)
キーワード結晶化 / ポリ乳酸 / 溶解度 / 二酸化炭素
研究概要

本年度はpolylactide(PLA)を試料とし、二酸化炭素による結晶化実験を行った。まず、PLA中の二酸化炭素の溶解度を磁気浮遊天秤法により温度50〜200℃,圧力〜10MPaの範囲で測定した。ガラス状態を除いて溶解度は圧力の増加と共にほぼ直線的に増加し、温度の上昇と供に減少した。ただしガラス状態である50℃において低圧領域では、高圧の測定値から推定されるよりも溶解度が高くなった。実験値が予想より高くなったのはPLAの結晶化による影響と考えられたので、PLAを二酸化炭素により結晶化させ、結晶化度の温度・圧力依存性をX線回折法により測定した。この結果、約2MPaの二酸化炭素を溶解させることにより急激に結晶化度が上昇し、約4MPa以上では圧力を増加させてもほとんど結晶化度は増加しないことがわかった。この結果を基に、結晶領域にはガスが溶解しないと仮定し、単位アモルファス領域中の二酸化炭素量について整理したところ、全温度範囲において溶解度は圧力に対してほぼ直線的に変化することがわかった。
次に、高圧ATRセルを備えたFT-IRを用いてPLAの結晶化度のその場測定を試みた。この結果CHの変角振動とCOCの伸縮振動に帰属される1266cm^<-1>の吸収が結晶化度と相関があることがわかった。また、XRDによる観察と同様に約2MPa付近で急激に結晶化度が増加した。この結果を基に、FT-IRを用いて結晶化速度を求めAvrami式による相関を行ったところ、結晶の形態は繊維状が大半を占めラメラ晶も多少形成していると推定された。

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公開日: 2002-04-02   更新日: 2016-04-21  

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