研究課題/領域番号 |
12450313
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
化学工学一般
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
尾添 紘之 九州大学, 先導物質化学研究所, 教授 (10033242)
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研究分担者 |
鎌倉 勝善 富山工業高等専門学校, 教授 (40042832)
赤松 正人 秋田県立大学, システム科学技術学部, 助手 (40315320)
田川 俊夫 九州大学, 先導物質化学研究所, 助手 (90294983)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2003
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キーワード | 磁化力 / 強磁場 / 磁化率 / 超伝導磁石 |
研究概要 |
最近の高温超伝導材料の開発に伴い、実験室レベルでも超伝導電磁石が使用されるようになった。本研究では、従来磁場とは無関係と考えられてきた空気や水のような物質さえも強磁場下では流動を生じることに着目し、近い将来における各種工業プロセスへの応用をめざして種々の検討を試みた。まず立方体容器内に常圧空気を充たし、上方より加熱、下方より冷却し、四極電磁石の中央に設置し、湾曲した磁場を与えた。この結果、温度成層した熱伝導状態の空気が重力による温度浮力に抗して、上方より下方へ流れることがわかった。磁化力のモデル化と数値解析を行った。つぎに上下両端開放した鉛直円管の上部半分内側壁を加熱し、中央高さにコイルを設置した系を想定し、数値解析した。Ra^*=1000でγ=0(無磁場)で最大上昇流速36がγ=1000では90にと増速し、自然対流の促進が予測された。また超伝導電磁石の磁場発生空間は室温ボアと称せられるが、空間内壁に熱電対を多数設置し、計測した結果、室温が27℃のとき、ボア中心の壁温は-16℃の最低温度を示した。さらに、ボア内に設置した立方体容器内の空気の自然対流を取り上げ、ボアと容器を任意の角度に傾斜した場合の流動状況の数値解析を行い、磁場と重力場の重畳効果を明らかにした。さらに、若山により提案された鼻穴内小型磁石による呼吸促進効果について、二重拡散対流のモデル式を導き、直径1cm、長さ5cmのモデル円筒内の流動状況を数値解析し、吸気促進されるが、呼気は抑制されると予測された。磁場による流体攪拌モデルとして、サーモサイホン型円筒空間を想定し、磁場発生コイルを種々の軸方向高さに設置した結果、加熱側壁下端にコイルを設置すると、計算例の系で6倍もの熱伝達増加が予測された。また水のレイリーベナール対流の数値解析で、Braithwaite et al.の磁気レイリー数で解析結果が整理。 以上、多くの系で磁化力対流の発生と定量的把握が確かめられた。
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