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2000 年度 実績報告書

生活資源水再利用を目的とした排水処理プロセスの高速・高機能化に関する基盤的研究

研究課題

研究課題/領域番号 12450331
研究機関名古屋大学

研究代表者

小林 猛  名古屋大学, 工学研究科, 教授 (10043324)

研究分担者 入谷 英司  名古屋大学, 工学研究科, 教授 (60144119)
本多 裕之  名古屋大学, 工学研究科, 助教授 (70209328)
キーワード廃水処理 / 活性汚泥法 / ニューラルネットワーク / COD / 磁性微粒子 / 磁気分離 / 硝化菌 / 赤潮
研究概要

本年度の研究計画に基づいて以下のような研究実績をあげました。
(1)活性汚泥処理プロセスの処理能力の推定 実際のプラントでの管理測定値(操作条件および処理能力に関するデータ)から、現時点での放流水中のCODの推定を行った。処理場の流入水は時々刻々と変化するために、学習用データを逐次更新する逐次更新型FNN(R-FNN)を用いた。9週間分のデータを使ってR-FNNと従来法FNNの推定結果を比較したところ、平均誤差は0.36[mg/l]で、従来法より4倍以上推定精度が向上した。さらに、1年間を通したCODの推定を行ったところ、年平均誤差0.40[mg/l]で、非常に高い推定精度が達成できた。
(2)硝化・脱窒細菌の集積化に適した凝集剤の開発と高速分離装置の開発 硝化菌Nitrosomonas europaeaの集積化を目的に、キトサン結合磁性微粒子(キトサンマグネタイト)を用いて菌体の磁気分離を行った。200mg/lのキトサンマグネタイトを用いて、90%以上の菌体が回収でき、得られた菌体吸着マグネタイト凝集体を種菌として使って反復回分培養を行ったところ、凝集体上に硝化菌がさらに集積し、硝化速度は向上した。脱窒菌を組み合わせてアンモニア除去を試みたところ、同一槽でも硝化脱窒反応が高速度で進行することがわかった。
(3)湖水等の閉鎖水域の汚染微生物の発生データの収集 閉鎖水域での汚染微生物の発生機構を調べるため、英虞湾で発生し、被害を与えているHeterocapsa赤潮の発生予測モデルの構築を行った。湾内観測定点の立神浦での当該微生物の過去6年間の発生状況、水温、DO、塩分濃度などの海水データや風速風向データを用いた。その結果、MRAモデルは赤潮の発生をまったく推定できなかったが、FNNモデルでは発生を予測することができ、認識率は70%となった。構築したFNNモデルを解析することで赤潮発生に関するIF-THENルールも抽出でき、モデルの有用性が示された。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Chunzhao Liu: "Development of chitosan-magnetite aggregates containing Nitrosomonas europaen cells for nitrification enhancement"Journal of Bioscience and Bioengineering. 89(5). 420-425 (2000)

  • [文献書誌] Shuta Tomita: "Construction of COD simulation model for activated sludge process by recursive fuzzy neural network"Journal of Chemical Engineering of Japan. 34(in press). (2001)

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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