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2000 年度 実績報告書

高温フィルター用セラミックコンポジットの作製と特性制御

研究課題

研究課題/領域番号 12450348
研究機関北海道大学

研究代表者

高橋 順一  北海道大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (40110259)

研究分担者 西川 直宏  名古屋工業大学, 工学部, 助教授 (70135408)
高橋 実  名古屋工業大学, セラミックス研究施設, 教授 (60093100)
伊藤 英信  北見工業大学, 工学部, 助教授 (90113703)
太田 敏孝  名古屋工業大学, セラミックス研究施設, 教授 (30135412)
鈴木 久男  静岡大学, 工学部, 助教授 (70154573)
キーワード高温フィルター / セラミックコンポジット / コージェライト / ムライト / 微細構造 / 粉体プロセッシング / 高温腐食
研究概要

今年度は、コージェライト(C)-ムライト(M)複合体において、まずムライト粒子の異方形状化に影響を及ぼす要因を明らかにすることを目的とした。出発原料として、アルミナ源とシリカ源にはそれぞれアルミナゾル、水酸化アルミニウム、シリカゾル、非晶質シリカを、またマグネシア源には水酸化マグネシクムを用いて、4通りの異なる組合せでモル比C:M=65:35の原料を調製した。1300℃仮焼後の状態を比較したところ、アルミナゾル(A-ゾル)を含有する混合粉ではより低温でムライトが生成すること、またSEM観察により単一の粒子となっていることがわかった。さらに焼結後の試料において、最大20のアルペクト比を有する針状のムライト粒子が生成した。一方、水酸化アルミニウム(A-粉末)を含む混合粉を用いた場合には、仮焼後には数ミクロンの粒子が固着した凝集粒子となっており、焼結体においてはアスペクト比がかなり小さな柱状あるいは塊状のムライト粒子が観察された。以上のことより、羽毛状繊維から成るA-ゾルはより反応活性であり、また混合時の分散性もよいために仮焼時においてムライト生成温度を低下させ、さらに非常に微細なムライト種粒子が生成するものと考えられる。すなわち、焼結用成形圧粉体中のムライト粒子の大きさと分散状態が、焼結後のムライト粒子の形態に大きな影響を与えることが明らかとなった。
つぎに、このC/M複合体の高温における化学的性質を調べるために、C:M=8:2(C80)とC:M=2:8(C20)の複合体をA-ゾルを用いて作製し、塩化ナトリウム(NC)と硫酸ナトリウム(NS)雰囲気下1000℃で加熱して高温腐食挙動を調べた。NC腐食の場合、C80とC20に対し、それぞれネフェリンとカーネギアイトが生成した。さらに断面の元素分布の結果から、その腐食層はC成分とM成分が共に攻撃された領域と、C成分のみが腐食された部分からなることが示された。一方、NSはC成分を選択的に腐食した。以上から、C/M複合体においては、より腐食されやすいC成分を通してNa塩による腐食が進行することが明らかになった。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 西川直宏,高野彩子,古川俊一,本多沢雄,淡路英夫: "多孔質ジルコニア・ニッケル複合材料の作製と特性評価"材料. 49巻・6号. 606-610 (2000)

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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