研究課題/領域番号 |
12450351
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研究機関 | 三重大学 |
研究代表者 |
神谷 寛一 三重大学, 工学部, 教授 (00024597)
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研究分担者 |
橋本 忠範 三重大学, 工学部, 助手 (10271016)
那須 弘行 三重大学, 工学部, 助教授 (20189179)
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キーワード | ゾルーゲル法 / アルミニウムアルコキシド / 塩化アルミニウム / アルミナゲル / α-アルミナ / X線動径分布解析 / ミリカゲル / バイオシリカ |
研究概要 |
1.Al(O・secC_4H_9)_3(ASB)/H_2O/C_2H_5OH/HCl溶液を用い、0℃でASBをゆっくりとゾルーゲル反応させて得られるアルミナゲルから、500℃付近でα-Al_2O_3が析出(α化)するという発見をベースに、溶液組成、シード添加、原料種の影響を調べ以下の結果を得た。 ・ASBに対するH_2Oのモル比50、HClのモル比0.8〜1.0が低温α化に適していることがわかった。 ・コランダム微粒子をシードとして添加する効果は顕著であり、ゲルの40〜50%が500〜600℃でα化した。 ・Al(OC_2H_5)_3,Al(O・isoC_3H_7)_3から得られるゲルもASBからのものと殆ど同じ結晶化挙動を示した。また、Al/AlCl_3を原料とした場合にも低温α化及びシード添加効果が認められ、反応途上Al(OC_2H_5)_3が生成するためと考えられた。 2.低温でα化するゲルとしないゲルについてX線動径分布解析を行った。その結果、0.3〜0.5mmの中距離範囲の構造、つまりAl-O(OH)多面体のつながり方にわずかな差が認められた。 3.シリカガラスを室温付近で得るための参考として、生物体中のシリカの構造をX線解析した。その結果生物シリカはゾルーゲル法で得られるシリカゲルとは異なり常温生成にも関わらずシリカガラス類似の原子スケール構造をもつことが分かった。
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