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2001 年度 実績報告書

炭素-炭素結合間への不飽和有機化合物の挿入反応

研究課題

研究課題/領域番号 12450362
研究機関京都大学

研究代表者

村上 正浩  京都大学, 大学院・工学研究科, 教授 (20174279)

キーワードローダサイクル / 炭素-炭素結合 / 活性化 / 挿入反応 / シクロブタノン
研究概要

3位にオルトスチリル基を持つシクロブタノンに、配位子としてdppp (Ph_2PCH_2CH_2CH_2PPh_2)を持つカオチン性のロジウム(I)錯体を作用させたところ、benzobicyclo[3,2,1]octam-3-oneが81%の収率で生成した。この結果は、目的としたオレフィン挿入反応が起こったことを示す。これにより当初目指したこと、即ち炭素-炭素結合をロジウムにより活性化し、ビニル基を挿入させることに成功した。昨年度は配位子としてdppe (Ph_2PCH_2CH_2PPh_2)を用いると開環した不飽和ケトンが生成することを見出しているが、二座配位子の鎖長をdppeからdpppへと一炭素伸ばすだけで、全く異なる反応が進行することは極めて興味深い。上記の反応では、二種類の活性化機構を考えることができる。カルボニル炭素とα位炭素間の結合が活性化されて、そこヘビニル基が挿入する機構と、α位炭素間とβ位炭素間の結合が活性化されて、そこへ挿入が起こる機構である。今後、ビニル末端に^<13>Cを導入した基質を合成して反応を行い、^<13>Cラベル化炭素が生成物のどこに位置するかをみることにより、いずれの機構で反応が進行しているか調べる予定である。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] M.Murakami, Y.Miyamoto, Y.Ito: "A Silyl Substituent Can Dictate a Concerted Electrocyclic Pathway: Inward Torquoselectivity in the Ring Opening of 3-Silyl-1-cyclobutene"Angew.Chem.Int.Ed.Engl.. 1・40. 189-190 (2001)

  • [文献書誌] M.Murakami, Y.Miyamoto, Y.Ito: "Stereoselective Synthesis of Isomeric Functionalized 1,3-Dienes from Cylobutenones"J.Am.Chem.Soc.. 26・123. 6441-6442 (2001)

  • [文献書誌] M.Murakami, Y.Miyamoto, Y.Ito: "Rhodium-catalysed addition of arylboronic acids to oxabenzonorbornadienes"Chem.Commun.. 4. 390-391 (2002)

  • [文献書誌] M.Murakami, Y.Ubukata, Y.Ito: "Ruthenium-Mediated Domino Sequence Forming Six-Membered Ring Diene from Ene-Yne and Alkene"Chem.Lett.. 3. 294-295 (2002)

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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