• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2001 年度 実績報告書

新規オイルゲル化剤の開発とその実用化に向けての研究

研究課題

研究課題/領域番号 12450369
研究機関信州大学

研究代表者

英 謙二  信州大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (60126696)

研究分担者 木村 睦  信州大学, 繊維学部, 助手 (60273075)
白井 汪芳  信州大学, 繊維学部, 教授 (80021153)
キーワードゲル / ゲル化剤 / 有機ゲル / ゲル電解質 / 水素結合 / ゾルゲル重合 / 酸化チタン
研究概要

不斉炭素をもつ安価な原料としてL-リシン、人工甘味料のアスパルテームなどに着目し、新規な有機ゲル化剤、ヒドロゲル化剤を分子設計し合成した。ヒドロゲル化剤については、筆者がこれまでに開発した有機ゲル化剤に親水性の官能基を導入することにより開発できることを明らかとした。合成した化合物はガスクロマトゲラフ質量分析計(申請備品として既購入)などにより確認した。合成した各化合物の各種油類、有機溶剤あるいは水に対するゲル化能を調べ、ゲル化するものについてはゲル化に必要な最小量を求めゲル化剤としての評価をした。その結果、有機溶媒に対しては10%以下の添加で、水に対しては数%の添加でゲル化できる場合があることがわかった。今回の研究成果により有機ゲル化剤とヒドロゲル化剤が共通のドライビングフォースで物理ゲルを形成する事が明らかとなった。
また、ゲル化の機構を示差走査熱量計、透過型電子顕微鏡により調べた。すでに筆者らによって開発された4種の代表的オイルゲル化剤と本プロジェクトで新たに開発した3種のオイルゲル化剤を使って、種々の有機溶媒に電解質支持塩を溶かした溶液をゲル化し、ゲル電解質を作成しゲル電解質の伝導度を測定した。支持塩の種類、ゲル化剤の種類、各濃度、温度による伝導度の依存性を調べた。その結果、ゲル電解質の伝導度はきわめて高く、実用のレベルに達していることが証明された。
また、有機ゲル化剤、ヒドロゲル化剤を鋳型に用いたゾルゲル重合により酸化チタン、酸化センタル、酸化バナジウムなどの中空状無機材料を創製した。得られた中空状無機材料は100nm以下の空孔をもつ無機ナノファイバーと位置づけられる新しい無機材料であることがわかった。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] Wataru Kubo et al.: "Quasi-solid-state dye-sensitized solar cells room temperature molten salts and a low molecular weight gelator"Chern. Commun.. 2002. 374-375 (2002)

  • [文献書誌] Wataru Kubo et al.: "Quasi-Solid-State Dye-Sensitized TiO2 Solar Cells"J. Phy. Chem. B. 105. 12809-12815 (2001)

  • [文献書誌] Masahiro Suzuki et al.: "Supramolecular assemblies formed by new L-lysine derivatives of viologens"Chem. Commun.. 2001. 2012-2013 (2001)

  • [文献書誌] Masato Oya et at.: "Fluorescence Study on a Physical Gels of a Cyanobiphenyl Liquid Crystal"Polym. Adv. Technol.. 11. 456-459 (2000)

  • [文献書誌] Norihiro Mizoshita et al.: "The positive effect on hole transport behavior in isotropic gels consisting of discotic liquid crystals and hydrogen-bonded fibers"Chem. Commun.. 2002. 428-429 (2002)

URL: 

公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi