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2000 年度 実績報告書

リビングラジカル重合における高制御能をもつニトロキシドの開発

研究課題

研究課題/領域番号 12450376
研究機関大阪市立大学

研究代表者

三浦 洋三  大阪市立大学, 工学部, 教授 (50047312)

キーワードリビングラジカル重合 / ニトロキシド / スチレン / 多分散度 / TEMPO
研究概要

安定ニトロキシドラジカルを媒体とするビニルモノマーのリビングラジカル重合は、生成ポリマーの分子量や多分散度を容易に制御できることより、高分子化学分野および高分子工業界で注目されている。しかし、TEMPO等既知のニトロキシドを用いたスチレンのリビングラジカル重合では、100℃以上の高温で重合させることが必要であり、また、適応可能なモノマーがスチレンおよびスチレン誘導体に限られている。本研究では、これらの問題点を解決するために、種々のニトロキシドの重合制御能を検討した結果、スピロ環をもつ安定ニトロキシドラジカル(1)がTEMPO等と比較して優れた重合規制能をもつことを見いだした。
1を用いた場合、70-90℃でスチレンのリビングラジカル重合が達成でき、多分散度1.2以下のポリスチレンが得られた。また、重合系に重合開始剤を適量添加することによって、リビング性を保持しながら重合速度を最大11倍加速させることに成功した。さらに、1を用いてアクリル酸ブチルの重合制御能を検討した結果、重合率20%まで重合がリビング的に進行し、また、重合系にジクミルペルオキシドを適量添加することによって、重合率50%まで重合をリビング的に進行させることに成功した。
以上の結果をもとに、低多分散性のスチレンーアクリル酸ブチルのブロック共重合体を合成を試みた。まず、1を用いてスチレンをリビングラジカル重合させ、次に、得られたマクロ開始剤を用いてアクリル酸ブチルのリビングラジカル重合を行った結果、多分散度1.4のブロック共重合体が得られた。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] YOZO Miura,Norihiro Nakamura,and Isao Taniguchi: "Low-Temperature "Living" Radical Polymerization of Styrene in the Presence of Nitroxides with Spiro Structures"macromolecules. 34巻・3号. 447-455 (2001)

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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