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2000 年度 実績報告書

縮合的連鎖重合による新規精密縮合系高分子の合成とその自己組織化

研究課題

研究課題/領域番号 12450377
研究機関神奈川大学

研究代表者

横澤 勉  神奈川大学, 工学部, 教授 (80182690)

研究分担者 平岡 秀一  神奈川大学, 工学部, 助手 (10322538)
キーワード連鎖重縮合 / ブロック共重合体 / 自己組織化 / ポリエーテル / ポリアミド / 分子量制御 / ポリエチレングリコール / 分子量分布
研究概要

本研究はこれまで不可能であった重縮合における高分子の分子量及び分子量分布の制御を連鎖重合で進行する重縮合(連鎖重縮合)によって達成し、かつ得られた新規精密高分子のこれまでにない自己組織化現象を探索することを目的とした。この研究によってこれまで単に構成材料として主に使われてきた縮合系高分子が、ブロック共重合体のような緻密な分子アーキテクチャーの1つの構成要素として使えるようになるだけではなく、剛直な縮合系高分子を含む高分子の新しい自己組織化現象の発見が期待される。本年度は連鎖重縮合によるポリエーテルの合成とその自己組織化現象の検討、および分子量分布の狭いポリアミドを用いる種々のブロック共重合体の合成とその自己組織化現象の検討を行った。
前者の検討では、5-シアノ-4-フルオロ-2-プロピルフェノールカリウム塩の重合を検討した。その結果、活性な求電子剤を開始剤として用いると、開始剤量に対応する理論分子量どおりのポリエーテルが狭い分子量分布(1.1以下)を保ったまま得られた。またこのポリエーテルはシリコン基盤上で球状または円盤状の自己組織体を形成することを見いだした。さらにX線回折ではシリコン上のエピタキシー現象が見られた。後者の検討では、ポリアミドとポリエチレングリコール(PEG)とのブロック共重合体の合成を検討した。その結果、連鎖重縮合によって得たポリアミドのフェニルエステル末端に市販のPEGモノメチルエーテルが塩基存在化反応し、分子量分布の狭いポリアミドーPEGブロック共重合体が合成できた。この共重合体はメタノール中で自己組織化し、ナノからマイクロ単位のミセルが形成されることを見いだした。また疎水性基を側鎖に持つポリアミドと親水性基を側鎖に持つポリアミドとのブロック共重合体も合成した。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Tsutomu Yokozawa: "Spontaneous Addition of Active Methine Compounds to Enol Ethers and α,β-Unsaturated Ketones in Aprotic Polar Solvent"J.Org.Chem.. 65・6. 1895-1897 (2000)

  • [文献書誌] Tsutomu Yokozawa: "Chain-Growth Polycondensation for Nonbiological Polyamides of Defined Architecture"J.Am.Chem.Soc.. 122・34. 8313-8314 (2000)

  • [文献書誌] Lui Niimi: "Lewis Acid-Catalyzed Three-Component Condensation Reactions of Aldehydes, N-Silylcarbamates, and Allylsilane : Synthesis of N-Homoallylcarbamates"Tetrahedron Lett.. 41・36. 7075-7078 (2000)

  • [文献書誌] 横澤勉: "縮合系高分子の分子量および分子量分布の制御"高分子. 49・12. 849-854 (2000)

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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