• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2000 年度 実績報告書

高分子の流動誘起結晶化のメカニズム

研究課題

研究課題/領域番号 12450379
研究機関山形大学

研究代表者

滝本 淳一  山形大学, 工学部, 助教授 (50261714)

研究分担者 増渕 雄一  名古屋大学, 大学院・工学研究科, 助手 (40291281)
小山 清人  山形大学, 工学部, 教授 (60007218)
キーワード結晶化 / せん断流動 / 粘度 / 圧力 / シミュレーション
研究概要

申請時の計画に基づき、以下の4点について研究を進めている。
1流動下での結晶化の直接観察
流動下で結晶化を顕微鏡観察出来る装置(予備実験で作成してあったもの)の温度制御を改良し、等温結晶化が調べられるようにした。さらに画像解析により、流動下での核生成速度と結晶成長速度を定量的に求めることが出来るようになった。これまでのところ、流動により核生成は加速されるが、結晶成長はほとんど変化しないという結果を得ている。
2結晶化発熱と粘弾性の同時測定
レオメータに熱電対を組み込み、結晶化発熱と粘弾性の変化を同時測定出来るようにした装置(試作済み)について、熱電対の本数を増やし、発熱データの再現性を向上させた。熱測定から、流動により結晶化誘導時間が大きく減少することがわかった。
また、結晶化による粘度の急激な上昇の測定にも成功した。
3圧力およびせん断の同時印加下での結晶化
既存のPVT測定装置のピストンを回転出来るようにし、圧力とせん断を同時に与えながら、結晶化による体積減少を測定出来る装置を開発した。圧力により結晶化は加速されるが、流動によりさらに加速される。高圧下での結晶化が、常圧下で過冷却度を大きくした条件での結晶化と同一視出来るかを明らかにするため、温度と圧力を系統的に変化させた実験を計画中である。
4流動下での結晶化の分子動力学シミュレーション
ポリエチレンオリゴマー(パラフィン)をモデルとし、流動下での結晶化をシミュレーション出来るプログラムを作成した。短時間流動を与えて停止し、その後等温結晶化させるシミュレーションで、流動配向による結晶化誘導時間の短縮が観測出来た。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Wataru Nagatake,Takahashi Akihiro,Yuichi Masubuchi,Jun-ichi Takimoto and Kjyohito Koyama : "Development of Shear Flow Thermal Rheometer for Direct Measurement of Crystallization Fraction of Polymer Melts under Shear Deformation"Polymer. Vol.41. 523-531 (2000)

  • [文献書誌] Yuichi Masubuchi,K.Watarabe,Wataru Nagatake,Jun-ichi Takimoto and Kiyohito Koyama: "Thermal analysis of shear induced crystallization by the shear flow thermal rheometer : isothermal crystallization of polypropylene"Polymer. (印刷中).

URL: 

公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi