研究課題/領域番号 |
12450383
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
高分子構造物性(含繊維)
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
松下 裕秀 名古屋大学, 工学研究科, 教授 (60157302)
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研究分担者 |
鳥飼 直也 高エネルギー加速器研究機構, 物質構造科学研究所, 助手 (70300671)
高野 敦志 名古屋大学, 工学研究科, 講師 (00236241)
大谷 肇 名古屋大学, 工学研究科, 助教授 (50176921)
高橋 良彰 九州大学, 理工科学研究院, 助教授 (40188066)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2002
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キーワード | 環状高分子 / ブロック共重合体 / モルフォロジー / コンフォーメーション / アニオン重合 / オゾン分解 |
研究概要 |
ポリイソプレン(1)とポリスチレン(S)からなり、末端に1、1-ジフェニルエチレン型ビニル基を有するテレケリックSISトリブロック共重合体試料をモノマーの逐次添加アニオン重合によって合成した。末端二量化反応の後、反応混合物からGPC分取により環状分子の精製を行った。精製物中のポリイソプレンブロックをオゾン分解する手法で、環化物の純度が高いことを確認した。ポリイソプレンの体積分率0.5で分子量が異なる4種の試料(A)及び体積分率0.9で分子量150Kの試料(B)を用いて次の2種の研究を行った。 A)ミクロドメインサイズの分子量依存性 分子量約3万から約30万までの4種の環状ブロック共重合体の溶媒キャスト膜を充分に熱処理し、。X線小角散乱からミクロドメインの大きさを測定した。同じ分子量を持つ線状のものと比較すると常に環状のものの方が小さく、ドメイン周期Dと分子量の関係D∝M^αの指数αは0.59と求められた。これは理論的に求められる指数0.6と非常によく一致し、分子がその形状からくる拘束力を受けて、ミクロドメイン中で伸びを抑制されていることが明らかとなっている。 B)ループ鎖が粘弾性に及ぼす影響 球状のミクロドメイン構造を作る環状分子と同分子量、同組成を持つ線状分子(SIS型トリブロック共重合体)との混合物を両者の比を換えて作製し、ヤング率を測定した。環状分子の割合が増えるにつれ、ゴム状平坦域のヤング率が低下することが判明した。これを利用してSIS型トリブロック共重合体中の、ポリイソプレン中央ブロックのループ鎖の比率が14%と低いことが示された。
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