研究課題/領域番号 |
12450396
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研究機関 | 大阪府立大学 |
研究代表者 |
大久保 博志 大阪府立大学, 大学院・工学研究科, 教授 (40094502)
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研究分担者 |
得竹 浩 大阪府立大学, 大学院・工学研究科, 助手 (80295716)
村松 鋭一 大阪府立大学, 大学院・工学研究科, 講師 (40273809)
東 久雄 大阪府立大学, 大学院・工学研究科, 教授 (50316006)
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キーワード | 宇宙構造物 / 能動制御 / 知的構造システム / スマート構造 / 圧電材料 / 制御系設計 / 振動制御 / 異常診断 |
研究概要 |
宇宙アンテナの反射鏡など、展開・組み立てによって軌道上で構築されるの柔軟構造物の形状や振動を、センサ,アクチュエータを用いてアクティブに精密制御する技術についての基礎研究を行った。 1.超軽量宇宙構造の能動制御システムについての研究 超軽量宇宙アンテナへの応用を目的として、柔軟な構造システムの振動を減衰させるため、構造上に配置したセンサおよびアクチュエータを用いる知的構造システムについての提案を行った。 2.実験室モデルの製作 軽量柔軟なはりモデルを制御対象として、圧電素子をアクチュエータとする制御実験装置を製作した。はりモデルとしては、0.3mm×30mm×450mmのステンレス材を水平支持するものと、固有振動数をさげ、高次の振動モードの影響を検討するために、より長いはりを用いて垂直懸架する装置の2種の事件装置を製作した。振動の計測系にはレーザー変位計を用いた。 3.ダイナミックスの解析と制御系の設計 圧電素子を装着したはりモデルのダイナミックスをFEMを用いて解析し、実験モード解析による推定値と比較した。構造系と制御系の統合設計法、アクチュエータの最適配置問題など制御系設計法についての研究を行った. 4.受動型制振システムによる振動制御実験 圧電材料と電気回路を結合した受動型の制振システムについての実験研究を行った。構造の振動モードと電気回路の固有振動数がほぼ一致するように電気回路のインダクタンスを設計し、抵抗を適切に調整することにより、最適な減衰制御を実現できることを示した。 5.能動型制振システムによる振動制御実験 センサーからの信号から状態推定を行うオブザーバーをDSPを用いて実装し、フィードバック制御実験を行った。圧電素子の配置位置を変化させて実験を行い、可制御性の指標に基づくアクチュエータ配置法の有効性を検討した。 6.知的構造制御システムの異常診断 オブザーバを用いる解析的冗長性を利用した異常診断法およびウエーブレット変換を用いるノンパラメトリック法についての検討を行った。
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