研究課題/領域番号 |
12450398
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
増田 宏 東京大学, 人工物工学研究センター, 助教授 (40302757)
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研究分担者 |
渡辺 岩夫 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助手 (70010890)
白山 晋 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助教授 (10322067)
大和 裕幸 東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 教授 (50220421)
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キーワード | 高品質曲面 / フェアリング / 船型設計 / 制御点再配置 / 曲面圧縮 / 形状圧縮 / 離散コサイン変換 |
研究概要 |
高品質曲面生成の研究においては、船型設計で用いられる線図から曲面データの生成を行う際に生じていた歪みを自動的に除去することで、高品質な曲線を自動的に生成するアルゴリズムを開発した。発生する歪みは、大別して、振幅の点で大局的なものと微小なものの二つのタイプがある。本研究では、従来困難であった両タイプの歪みを除去することを目的とした。大局的なうねりの除去に対しては、曲線と曲面の制御点再配置が有効であることが評価実験から判明したので、最適な制御点配置を得るための評価式を開発し、大局的な歪みの生じにくい制御点配置を算出する手法を導いた。また、制御点配置では、弧長を用いるものと曲率を用いるものがあるが、船型設計においては、両者を線形結合させた評価指標が有効であることが評価実験を通じて判明した。一方、局所的な歪みに対しては、最小二乗法を用いたフェアリングを用いて高品質化をはかった。これらの手法を組み合わせて用いることで、従来のフェアリングでは除去できなかった歪みでも有効に除去できることを確認した。 一方、曲面圧縮方式の研究においては、CADデータをWebを介して高速に転送して情報交換する目的で手法の開発を行った。本研究では曲面データを対象として、制御格子点に対して離散コサイン変換を施して圧縮を図る手法を発展させた。損失のある圧縮を施す際の問題点は、曲面の境界部で微小な不連続性が生じ、ずれがわずかでも劣化が大きく感じられることにある。そこで、不連続性を解消するための平滑化手法を応用し、曲面間の連続性を保持させる手法を開発した。評価の結果、連続性保持に関しては、G1までの連続性を考慮し、再帰的処理によって滑らかさを確保できることを確認した。
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