1. 種間雑種及び属間雑種における各病害反応性の検定と遺伝解析(伴野分担) リンゴの主要病害である斑点落葉病について、反応性の異なるリンゴ8品種の正逆交雑後代を用い、その反応性をAM-I毒素並びに分生胞子を処理し、これらの処理に対する壊死斑形成従度によって評価し、遺伝解析を行った。その結果、'ふじ'(HR:中度抵抗性)と'つがる'(R:抵抗性)の正逆交雑交代において、斑点落葉病に対する遺伝分離が異なり、'ふじ'を母体にした場合のみに感受性固体が出現した。このことから、核由来の感受性優性の主働遺伝子(BまたはB^H)と細胞質由来の感受性優性の因子(C)の存在を仮定し、各交雑組み合わせにおける病害反応性の遺伝分離と各品種の遺伝子型を検討した。その結果、供試した8品種の遺伝子型が推定され、ほぼすべての交雑組み合わせにおいて、病害反応性の遺伝分離と仮定した期待値との間に有意差が認められた。 2. ナシの連鎖地図作成のための分子マーカーの開発と病害関連遺伝子の検索(千分担) ナシの主要病害である黒斑病に密接に連鎖するRAPDマーカーCMNB41/2350についてシークエンスを行い、これに基いて特異的プライマーを作成しSTS化した。
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