研究分担者 |
大城 閑 福井県立大学, 生物資源学部, 助教授 (20115801)
古川 一 大阪府立大学, 農学生命科学研究科, 講師 (40240957)
上田 悦範 大阪府立大学, 農学生命科学研究科, 教授 (50081550)
長谷川 博 滋賀県立大学, 環境科学部, 教授 (00090457)
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研究概要 |
本研究を始めるに当たって,研究打ち合わせ会議を開催し,研究の方向と実験材料の共通化,分担項目の確認,ならびに3年間にわたる研究計画概要の検討を行った.研究材料としては,まず悪臭を放つ花卉であるアカバナカスミソウGypsophila elegance var.carmineaを共通の実験材料として研究をすすめることとした.土井,上田は,テナックスによる香気成分の吸着濃縮方法を検討するとともにキャピラリーカラム液体クトマトグラフィーによる香気成分の分析を開始し,開花花序と蕾段階の花序における悪臭の発散特性の違いに基づき,開花花序において特異的あるいは大量に放出される成分ピークをいくつか確認した.現在,パックドカラムを用いてこれらの成分のかぎわけならびに分取法を検討中である.古川は,蕾および開花小花を実験材料として,ディファレンシャル・ディスプレイ法による遺伝子発現の解析を行った.結果,両者に特異的なバンドが多数得られたことから,香り関連遺伝子に関連するバンドの絞り込み法を検討している.一方,大城は,アカバナカスミソウならびにカスミソウの葉および根組織からの培養再生系を検討し,両組織から効率的に再生個体を得る方法を確立した.長谷川は,香り形質の遺伝様式を解明すべく,本種の世代促進技術ならびに自殖系系統の作出と維持技術を検討中である.また,香り形質に関する突然変異株を得るための放射線照射を行っている.
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