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2000 年度 実績報告書

動物細胞オートファジーの栄養生理的・分子的調節機構の解析

研究課題

研究課題/領域番号 12460056
研究機関新潟大学

研究代表者

門脇 基二  新潟大学, 農学部, 教授 (90126029)

研究分担者 吉澤 史昭  宇都宮大学, 農学部, 助教授 (10269243)
藤村 忍  新潟大学, 農学部, 講師 (20282999)
キーワードオートファジー / 肝臓 / タンパク質分解 / アミノ酸 / インスリン / 米タンパク質 / シグナリング / 膜融合
研究概要

本研究は細胞内タンパク質の主要経路のひとつであるオートファジー(自食作用)について、その栄養生理的役割とともに細胞生物学的な解析を試みたものである。本年度の研究計画に基づいて得られた成果は以下の通りである。
A.オートファジーの栄養生理的役割-肝臓のin vivoタンパク質分解速度に対する米タンパク質と大豆タンパク質の効果を調べた。カゼインと比べ、米では15%増加、大豆では20%減少と正反対の応答を示した。これは肝臓重量には有意な変化がないことから、分解速度のみではなく代謝回転として変化していることが推定された。
B.アミノ酸によるオートファジー形成段階の調節機構の解析-a)肝細胞膜上のアミノ酸'受容体'の探索:ミニセファデックスカラム遠心法では肝細胞膜画分とアミノ酸との特異的結合を検出できなかった。TAsysを用いた生体成分相互作用解析法により、L-ロイシンに対する特異的結合が観察され.、かつL系トランスポーターのロイシンアナログBCHで阻害されない未知の結合部位の存在が認められた。b)アミノ酸作用の細胞内伝達因子の検索:本年度は東北大学神尾好是教授との共同研究でrecombinant α-toxinを作成した。c)アミノ酸の作用機構としてのリン酸化カスケードの可能性:インスリンのシグナリングに関わるp70S6Kがアミノ酸でも確かにリン酸化された。しかし、オートファジーに対するインスリン作用はこの経路であったが、アミノ酸による抑制作用はこの経路ではなく、別の未知の経路であることが示された(投稿準備中)。
C.オートファジー成熟段階測定法の開発と調節機構の解析-サイトゾル酵素BHMTの部分フラグメント(p32)がオートファゴソームとリソソームの融合段階の新規プローブとして使用できることが証明され、in vitro再構成系が可能になった。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Furuya,N., et al: "Leupeptin-induced appearance of partial fragment of betaine homocysteine methyltransferase during autophagic maturation in rat hepatocytes."Journal of Biochemistry. 129(2). 313-320 (2001)

  • [文献書誌] 門脇基二: "オートファジーのシグナリング"実験医学 増刊 タンパク質分解の最前線2001. 19(2). 306-310 (2001)

  • [文献書誌] 野口忠 他編: "生物化学実験法44 タンパク質代謝研究法"学会出版センター. 242 (2000)

  • [文献書誌] 野口忠 他: "最新栄養化学"朝倉書店. 235 (2000)

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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